撮影日記


2018年09月09日(日) 天気:雨ときどき大雨

FUJIX DS-505Aの動作をたしかめよう

FUJIX DS-505Aは,ディジタル一眼レフカメラとしては比較的初期のものである。
 友人からいただいたときには,バッテリーが劣化して塩を噴き,そのまま固着してしまっていた(2016年1月4日の日記を参照)。当然,そのままでは動作しない。そこでバッテリーパックをなんとか引き抜き,端子を清掃した。さらに,バッテリーパックの殻を割って,劣化していたセルをNi-MH電池に入れかえたところ,なんとか撮影ができるようになった(2016年1月10日の日記を参照)。
 利用した電池は単4型のものであり,本来のバッテリーパックにくらべて容量が少ない。20MBのメモリカードいっぱい(FINEモードで約30コマ)に撮影するまで,電池がもつかどうかぎりぎりという感触であった。そこで,比較的容量の大きな,リチウムポリマー電池に入れかえることにした(2018年5月30日の日記を参照)。それから3箇月が過ぎたわけだが,リチウムポリマー電池に交換したバッテリーパックは,ちゃんと使える状態にあるだろうか。
 久しぶりにFUJIX DS-505Aを取り出して,電源スイッチをONにする。なんの問題もなく,カメラは起動した。
 もちろん,撮影そのものも,問題ない。

FUJIX DS-505A, TAMRON SP 90mm F2.5 (52B)

カメラの動作チェックも兼ねて,20MBのメモリカードがいっぱいになるまで撮影をつづける。

FUJIX DS-505A, TAMRON SP 90mm F2.5 (52B) + TC-14AS

それでも,バッテリーはまだ大丈夫。単4型Ni-MH電池を利用していたときは,ここまでバッテリーがもつかどうかを気にしなければならなかった。それにくらべれば,じゅうぶんに安心して撮影ができるようになっている。

FUJIX DS-505A, AF Micro-NIKKOR 105mm F2.8S

FUJIX DS-505Aの撮像素子は,2/3型というもので小さく,130万画素しかない。それでも出力される画像は,ややあっさりしすぎているようにも感じられるが,じゅうぶんに実用的なものである。画素数よりもレンズの素性のほうが,画像の品質に大きく影響することを思い知らされる。
 今日も広島市内には,大雨警報が発令されている。屋外とはいえ,薄暗い。雨のあたらない軒下での撮影なのに,なんとも表現のしようのない,明るい画像である。
 だから,ホースで水をかける必要などない。花びらには,ほどほどに水滴がついている。

FUJIX DS-505A, AF Micro-NIKKOR 105mm F2.8S

FUJIX DS-505Aは,ライカ判サイズの画像を2/3型の撮像素子にあわせて縮小する光学系を内蔵している。ファインダーには,ミラーによって縮小前の画像が導かれる。つまり,ファインダーに見える画像はライカ判サイズのものであり,フィルムの一眼レフカメラと同じ感覚で構図をつくることができるのであった。また,ファインダーの見え具合も,良好である。
 また,シャッター速度や絞りを操作するインタフェースは,ボディ側の2つのダイアルでおこなうものである。これは,現在のニコンのディジタル一眼レフカメラの操作系にも通じるものである。具体的には,カメラをかまえたときに,右手手前(おや指の位置)にくるダイアルでシャッター速度を,右手向こう側(ひとさし指の位置)にくるダイアルで絞りを調整する。
 ファインダーの品質がそこそこ高く,露出決定の操作性も悪くない。しかし,今となっては,連写ができない(1秒に1コマ程度)ことは我慢できるとしても,画素数が少ないことはどうしても物足りなく感じる。それでいてボディは,中判カメラかと思わせるような大きなもので,持ち出すことをためらわせる。FUJIX DS-505Aで利用できるメモリカードの入手が難しくなっていることも,使いにくい要素である。
 このカメラが吐き出す,あっさりした雰囲気の画像を楽しんでみようと思っても,敷居はいろいろと高いのである。


← 前のページ もくじ 次のページ →