撮影日記


2018年01月05日(土) 天気:曇ときどき雨

こんどはフジカ
フラッシュフジカは最高のカメラか?

昨日は仕事始めであったが,いきなり今日から制度上は3連休となる。休日をずらせば,休日数を変えずに連休を長期化させられるはずだから,そのあたりなんとかならないかとは思う。しかし,どうしても長期間の休日がほしい場合でないかぎり,今回のように1日の出勤日があるほうが,いわゆる「休みぼけ」の解消には好都合かもしれない。
 Konica Acom-1(2018年1月1日の日記を参照)とともに「フラッシュフジカ」も,昨年末より2005年が使用期限の業務用コニカカラー100を使って撮っていた。

1975年3月に「ピッカリコニカ」が発売されて以降,各社からフラッシュ(エレクトロニックフラッシュ,ストロボ)内蔵のカメラが発売されるようになった。「フラッシュフジカ」は,フジのカメラではじめてフラッシュを内蔵したカメラで,1976年11月に発売された。「ピッカリコニカ」はあくまでも愛称であり,それとは別にコニカ「C35EF」という正式なモデル名があるようだが,「フラッシュフジカ」は愛称ではなく,それそのものが正式な商品名のようである。
 FLASH FUJICAの電源は,単3乾電池2本のみである。Konica C35EFではフラッシュ用の単3乾電池2本と露出計用の水銀電池(H-D)1個が必要だったので,ユーザにとってはFLASH FUJICAのほうが好都合である。

FLASH FUJICA, FUJINON 38mm F2.8, Konica 100

これらはすべて,昨年末に撮ったものである。使用したフィルムは,コニカカラー100の業務用パッケージ品で,2005年が使用期限だったものである。これだけ大幅に使用期限を超過しているフィルムでは,品質の著しい劣化も懸念されるのだが,幸いにも大きな問題なく使えている(2017年11月4日の日記を参照)。

FLASH FUJICA, FUJINON 38mm F2.8, Konica 100

FLASH FUJICAは,フィルムのDXコードに対応していない。フィルムの感度は,レンズの周囲にあるダイアルによって,ISO 25からISO 400の間で設定できる。使用期限を大幅に超過したフィルムは,感度が低下している懸念があるので,より低感度のフィルムとして使用することになる。ダイアルで感度を設定できるので,DXコードに細工をする必要もないし(2017年10月16日の日記を参照),撮影時に露出補正をすることも可能である。

FLASH FUJICA, FUJINON 38mm F2.8, Konica 100

FLSHA FUJICAののちには,日付写しこみ機構を内蔵したFLSHA FUJICA DATE,オートフォーカス機構を内蔵したFLASH FUJICA AF,目測式で電動ワインダーを内蔵したFUJICA AUTO-5,オートフォーカス機構と電動ワインダーを内蔵した「全自動フジカ」FUJICA AUTO-7(2009年5月14日の日記を参照)などのモデルが発売された。いずれも,安っぽい普及モデルのカメラである。しかしながら,とてもカメラらしいという印象を受ける。デザインの面でも成功していると,個人的には高く評価したい。
 これらのカメラのうちでFLASH FUJICAは,次のような点からもっとも高く評価できると考えている。
●電源が,単3型マンガン乾電池である。
 製造の終了した水銀電池ではないので,入手の心配がない。
●フラッシュを内蔵している。
 室内でも撮りやすい。自動発光式ではないので,必要なときにだけ発光させられる。
●巻き上げや巻き戻しが手動式である。
 電動ワインダー式の場合,モーターにトラブルが起こると,撮影ができなくなるだけでなく,撮影済のフィルムを取り出せなくなる。
●ピント調整が目測式である。
 オートフォーカスが意図しないところにピントをあわせるようなことがない。

これらのことから,撮影可能な場面が広く,トラブルに見舞われる可能性が少ないと期待できるのだ。大げさに表現するなら,「フラッシュフジカ,最高!」である。

FLASH FUJICA, FUJINON 38mm F2.8, Konica 100

最近は,お正月にしめ飾りをつける家が目立たなくなった。それでも年末になれば,各種の正月飾りを売るお店があらわれる。冬至からまだあまり日がたっておらず,お昼でも太陽の位置は低く,影は長く伸びる。お店の人も逆光になっているが,じゅうぶんな雰囲気が出るように写ってくれた。
 よく晴れた日の青空が,きれいに写らないはずはない。それでも,さほど硬調な印象はなく,それでいてほどよく鮮やかな画像が得られている。逆光の条件でも,問題ない。印象のよい,レンズである。
 FLASH FUJICA以前のフジカGシリーズ以降,後継の「全自動フジカ」などに至るまで,これらのカメラには,FUJINON 38mm F2.8という銘のレンズが搭載されている(2005年5月6日の日記を参照)。このレンズは,とても素直でよく写るレンズのようだ。
 この点もふまえて,あらためて言っておこう。
 「フラッシュフジカ,最高!」と。


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