撮影日記


2017年11月18日(土) 天気:くもり

Kodak DCS 460 ピンボケの謎

Kodak DCS 460を落下させ,あわや水没させてしまいそうになったが,幸いにも一部の配線が切れた程度で大きなトラブルはなかった。あわせて,Nikon F90XのAiカプラを破壊して非Ai方式のニッコールレンズを装着できるようにし,これと組みあわせて,非Ai方式のニッコールレンズ専用のディジタル一眼レフカメラをでっちあげることができた(2017年11月8日の日記を参照)。
 Aiカプラを破壊したNikon F90Xに,非Ai方式のニッコールレンズから絞り値などを伝達する術はない。絞りが開放の状態であれば,そのまま絞り優先AEでの撮影が可能になるが,絞りこんで使いたいときは,絞りこみたい段数だけ+側に露出補正をかけて,絞り優先AEで使うことになる。ただし,このカメラでいちばん使いたいレンズは,自動絞りではなくプリセット絞りのPC-NIKKOR 35mm F3.5だ。このレンズを使うかぎりは,絞り優先AEでそのまま使えるはずである。

まずは,誤って落としても水没する心配のない場所で試し撮りをおこなう。Nikon F90Xはファインダー部が前に少し出ているので,PC-NIKKOR 35mm F3.5をシフトさせると干渉する場合があるのは誤算であった。そのため,シフトする向きや量に制約が生じるのだが,ディジタル一眼レフカメラでもシフトアオリが使えるようになったことは満足である。
 ただし,Kodak DCS 460には,撮影した画像を確認するための液晶モニタが内蔵されていない。撮影後,帰宅してからパソコンで処理をすることで,ようやく撮影した画像を確認できる。

Kodak DCS 460, PC-NIKKOR 35mm F3.5

はて,おかしいぞ。
 ピントが,ずれている?
 手前の落ち葉がシャープに写っているが,私がここにピントをあわせた覚えはない。中央に見える,ベンチ(?)にピントをあわせたはずだ。つまり,かなり前ピンになっている。

ここで考えられる可能性は,いくつかある。
 まず考えられるのは,私の操作ミス。あるいは,記憶違い。ベンチにピントをあわせたのではなく,手前の落ち葉にピントをあわせていた,という可能性だ。
 つぎに考えられるのは,PC-NIKKOR 35mm F3.5をアオリした影響。ディジタルカメラでは,レンズからの光線ができるだけ垂直に,撮像素子にあたるのが望ましいとされる。のちの機種では撮像素子が改良され,レンズからの光線の角度の影響が目立たなくなったかもしれないが,Kodak DCS 460は,ごく初期のディジタルカメラである。レンズをシフトして光線がずれることが,ピント位置のずれとしてあらわれた可能性である。
 さらに,あまり考えたくないことではあるが,落下させたときに,Kodak DCS 460の撮像素子の取りつけ位置が歪んだ可能性もある。
 あるいは,Nikon N90sとNikon F90Xには微妙な違いがあって,Nikon N90sはKodak DCS 460と組みあわせて使えても,Nikon F90Xは組みあわせて使えないようになっている可能性だ。それとも,Kodak DCS 460と組みあわせるNikon N90sには,なんらかの改造が施されているのだろうか。

Kodak DCS 460, PC-NIKKOR 35mm F3.5

縦位置で撮っても,やはりピントがあっていない。ともかく現状では,PC-NIKKOR 35mm F3.5を実用的に使うことができていないのである。


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