撮影日記


2017年04月23日(日) 天気:晴れ

ムラサキサギゴケとDUTOフィルタ

春はいろいろな花が咲くので,なにかと忙しい。サクラとチューリップが一段落したので,ようやく近所の公園などに咲く花にも,目を向けられるようになる。各地のいわゆる「名所」などをめぐっているだけの余裕は,いまのところもちあわせていない。
 公園などに咲く花は,とくに関心をもたずにいれば,すべて「雑草」で片づけられてしまいそうなものである。しかしよくみれば,魅力的な花を咲かせるものも,少なくない。この時期ならば,サギゴケも気になる存在の1つだ(2016年4月12日の日記を参照)。

Kodak DCS Pro 14n, AF Micro-NIKKOR 105mm F2.8S

サギゴケには,白い花のものと,紫色の花のものとがある。単に「サギゴケ」という場合は,白い花のものをさし,紫色の花のものは「ムラサキサギゴケ」とよぶ。個人的に好きなものは,ムラサキサゴゴケのほうである。
 ムラサキサギゴケは,地面を這うように茎をのばして(匍匐茎(ほふくけい)),広がっていく。そして,花茎を立てて,花をつける。その花は全体的に紫色だが,中央付近は白地に赤茶色っぽい斑点があり,毛がはえている。
 その複雑な姿は美しいが,かなり近づかなければよく見えない。

Kodak DCS Pro 14n, AF Micro-NIKKOR 105mm F2.8S

1つ1つの花の姿は美しいが,匍匐茎をのばして広がる植物だから,密集して花が咲いている。ムラサキサギゴケ以外の草も生えているので,どうしても雑然とした状況になる。それを目立たなくするためには,背景がボケになるように開放で撮影する方法がある。
 それだといつもと同じパターンになるので,今日はDUTO(デュート)フィルタを使うことにした。

これは特殊効果フィルタの1つで,光がにじむような効果を得ることができる。これを使用することで,ソフトフォーカスレンズを使ったかのような画像になる。

Kodak DCS 460, Ai Micro-NIKKOR 200mm F4, TC-14AS

ファインダーでは効果がわかりにくいが,実際に撮ってみれば強く効果が出ていることがわかる。
 ソフトフォーカス効果を試してみたいがソフトフォーカスレンズを購入するほどではない,という場合には,このような特殊効果フィルタを試してみる価値がじゅうぶんにあるだろう。


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