撮影日記


2017年02月26日(日) 天気:くもり

河戸帆待川駅と試運転列車

JR可部線は,横川駅と可部駅とを結ぶ路線である。広島市の中心部からすこしはずれたところにある,西区の横川駅で山陽本線から分岐し,ほぼ旧・雲石街道(広島と,出雲や石見とを結ぶ街道)に沿うようなルートで安佐北区の可部駅に至る。私鉄の軽便鉄道として1909(明治42)年に開業し,可部駅まで開通の後に国鉄(JRの在来線)と同じ規格に改軌,電化され,1936(昭和11)年に,国有化された。
 その後,1969(昭和44)年には三段峡駅まで延伸された。さらに山陰本線の浜田駅までの延伸も進められたが,工事は中断し,電化されていなかった可部駅から三段峡駅の区間は,2003(平成15)年に廃止となった(2003年11月30日の日記を参照)。
 可部駅の隣りである河戸駅までの区間は,周囲が住宅地になっている。そのため,河戸駅までの電化,増発については,かなり以前から要望が出ていた。可部駅から三段峡駅の区間が廃止になってずいぶんたってから,ようやくそれが実現されることになった(2011年3月5日の日記を参照)。これによって,従来の河戸駅から少し先に,あたらしい終点となる「あき亀山」駅がつくられる。また,可部駅との間が長くなることもあって,中間に「河戸帆待川」駅がつくられる(2016年7月19日の日記を参照)。この区間は,2017年3月4日にあらたに開業する。

開業に先立って,昨年末(2016年12月23日)より,新規開業区間での試運転がはじまったという。さっそくそのようすを見物に行きたかったのだが,仕事が忙しい時期だったことにくわえて,週末のお天気が雨や雪のことが多かったことがあり,ゆっくりと訪問する時間を確保することができずにいた。今日もすっきりと晴れたわけではないが,可部方面に所用があったため,その空き時間にようやく試運転のようすを見ることができたのである。

FUJI FinePix S2 Pro, AF-S VR Zoom-NIKKOR 24-120mm F3.5-5.6G IF-ED

ちょうど,開業予定の河戸帆待川(こうどほまちがわ)駅に,あき亀山駅からの試運転の列車が到着した。
 国道54号線は,可部付近で少し高架になる。そこは,線路を乗り越えている場所だ。このたびの路線開業にあわせて,高架化されたわけではない。それ以前からそこに線路があり,幹線道路は踏切による渋滞がおこらないよう,線路を高架で乗り越えていたのである。高架部分に歩道橋も併設されており,そこから線路を眺めることができる。金網があってすっきりしないが,望遠レンズを使えば気にならなくなる。

FUJI FinePix S2 Pro, AF-S VR Zoom-NIKKOR 24-120mm F3.5-5.6G IF-ED

この区間の開業は,来週のダイヤ改正にあわせておこなわれる。試運転の列車は,ほぼ改正される予定の時刻で運転されているようだ。そもそも現在のダイヤではすでに,開業後の列車運用も見込んだものになっているようで(2015年3月8日の日記を参照),開業にあわせて大きな変更があるわけではない。列車には「試運転」の表示がされており,開業への期待が高まる今日のこごろである。

FUJI FinePix S2 Pro, AF-S VR Zoom-NIKKOR 24-120mm F3.5-5.6G IF-ED

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