撮影日記


2017年02月12日(月) 天気:雨あがりの晴

落ちている梅の花で遊ぶ

しばらく寒さの厳しい日が続いていたが,気がつくとあちらこちらで梅の花が咲いている。昨夜からの雨があがったようなので,近所に咲いている紅梅を眺めに行った。花に雨粒が残っていたら,ちょうどよい被写体になるだろう。
 枝には多くの花やつぼみがあり,まさに撮りごろである。だが残念ながら,雨粒はすっかり乾いており,ほとんど残っていない。ふと足元を見ると,花が1つ落ちている。そこには,たっぷりと雨粒が残っている。
 ここは,ベローズの出番である(2016年11月12日の日記を参照)。

花は地面に落ちており,前夜の雨の影響で貼りついている。ほとんど固定されている状態だから,接写もやりやすい。ベローズにPancolor 50mm F2を装着すると,ぐぐっと寄れる(2016年11月15日の日記を参照)。

Kodak DCS Pro 14n, Pancolor 50mm F2, belows

このようなベローズで撮影するとき,Kodak DCS Pro 14nは露出計が使えない。マニュアル露出で撮影し,記録された画像のヒストグラムを見ながら露出を追いこんでいくことになる。被写体が固定されているから,このような方法でも落ち着いて撮影することができる。
 花びらの部分が白飛びするくらいの露出を与えることで,夢の世界のような雰囲気が出ることをねらった。

Kodak DCS Pro 14n, Pancolor 50mm F2, belows

さらに,こんなレンズでも遊んでみよう。

FUJINON-EP 75mm F5.6は,引き伸ばし機用のレンズである。3群4枚構成の標準モデル(FUJINON-ES)に対する,4群6枚構成の高性能モデルという位置づけになる。
 引き伸ばし機用のレンズだから,マウント部は口径39mmのネジこみ式であり,Exaktaマウントではない。だが,むりやりにExaktaマウントにねじこんでしまうことができる。ネジ山が傷んでしまうかもしれないし,取りつけた状態も不安定なので,よい子はマネをしてはいけない(笑)。
 Pancolor 50mm F2ほどは寄れないが,これでもじゅうぶんだ。

Kodak DCS Pro 14n, FUJINON-EP 75mm F5.6, belows

Pancolor 50mm F2にくらべると,すなおでやわらかい印象を受ける画像が得られる。
 撮影がフィルムからディジタルに移行するのにともなって,引き伸ばし機もしだいに使われなくなっている。すると引き伸ばし機用のレンズも,いろいろな種類のものが安価に流通するようになる。これらをいろいろ試してみるのもおもしろそうだが,収集しすぎると収拾がつかなくなりそうだ。
 引き伸ばし機用レンズを撮影用レンズとして流用する世界には,あまり深入りしないほうがよいだろう。


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