撮影日記


2016年07月10日(日) 天気:曇ときどき晴

速やかに撮って速やかに現像すべし
感光材は生ものであることを痛感した棚田の夏

2ヶ月ぶりに,井仁の棚田を訪れた(2016年5月2日の日記を参照)。稲はすっかり伸びて,田を一面の緑に変えている。棚田の展望台から眺めていると,ちょうどその柵に,セミの抜け殻があった。まだちょっと早いが,「夏休み」というタイトルをつけたくなる,そんな風景である。

FUJI FinePix S2Pro, AF-S VR Zoom-NIKKOR 24-120mm F3.5-5.6G IF-ED

もう少し早い時期に訪れて,水の張られた状態を眺めたかった。ちょうどよい時期には明石に居た(2016年6月9日の日記を参照)ので,しかたない。
 谷間には,まだ朝日がさしこんでいない。そのためか,山にはうっすらと靄がかかっている。こういう風景は,モノクロで撮りたい(2015年12月24日の日記を参照)。OLYMPUS OM-707にはまだ,モノクロフィルムが残っていた。

OLYMPUS OM-707, SIGMA AF 75-200mm F3.8, ACROS

このとき靄がかかっているのは,山の上のほうだけであった。棚田のところまで靄がかかっていれば,幻想的な光景が見られるだろう。

OLYMPUS OM-707, OLYMPUS AF 35-70mm F3.5-4.5, ACROS

やはり,今日の光景は,「夏休み」なのである。

OLYMPUS OM-707, OLYMPUS AF 35-70mm F3.5-4.5, ACROS

毎年,8月10日は「バイテンの日」である(2013年8月10日の日記を参照)。大判写真を楽しむ日として,私が勝手に提唱しているものである。私は8×10判(バイテン判)の機材をもっていないので,四つ切1/2 (6×10判)の組立暗箱に,フィルムのかわりに印画紙を装填して撮ることにしている。昨年は,稲生神社を撮ってみようと考えて(2015年8月8日の日記を参照),印画紙を装填するまではしたのだが,実行することができなかった。印画紙はホルダに装填されたまま,約1年を過ごしたことになる。この印画紙はまだ,撮影に耐えられる状態なのか,もう諦めたほうがよいのか?それを確認するのが,今日の棚田訪問の目的の1つでもあった。
 とりあえず2枚撮影して現像した結果,1枚はひどくカブリが生じていたが,1枚はなんとか見える状態ではあった。しかし,装填した残りの印画紙は,もう諦めたほうがよさそうだ。印画紙で大判撮影をするときは,できるだけ撮影の直前に装填し,撮影後は速やかに現像するべきだ。という,ごくあたりまえのことを痛感させられたのである。
 最近は,印画紙も高くなったから,諦めるのは残念なのであるが(^_^;

Okuhara camera, FUJINON W 210mm F5.6, FUJIBRO FM2

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