撮影日記


2016年06月12日(日) 天気:雨

トイカメラだけどシステムカメラ?
フィッシュアイレンズも楽しめる「Diana+」

「ほとんどの写真は,標準レンズだけで撮ることができる」という意味の意見を目や耳にすることもあるが,撮影のためのいろいろなオプション品があると,撮影の幅が広がるというものだ。撮影のためのオプション品が充実したカメラは,「システムカメラ」と称していることがある。「システムカメラ」という言葉を使わないなら,「このカメラには豊富なシステムが用意されている」という表現が使われる。プロやマニアが,コンパクトカメラよりも一眼レフカメラをよく使う大きな理由の1つには,充実したシステムが用意されているためにいろいろな撮影に対応できることがある。
 撮影のためのオプション品としては,交換レンズがなによりもわかりやすい。超広角レンズから超望遠レンズ,さらには接写用レンズやズームレンズなどを使うと,標準レンズだけでは撮れなかった写真が撮れる可能性が広がるのだ。

高級一眼レフカメラが交換レンズなどのシステムを充実させている一方で,お手軽に撮ることがおもな目的であるコンパクトカメラには,そのようなオプション品がほとんど用意されていない。たまに,コンバージョンレンズなどが用意されていることもあるが,それは特殊な例である。
 そのような特殊な例の1つとして,ロモグラフィ(Lomography)の「ダイアナ プラス」(Diana+)がある(2015年8月28日の日記を参照)。

見ての通りの「トイカメラ」である。
 LomographyのDiana+は,1960年代に売られていた香港製のDianaというトイカメラを復刻したものであるが,オリジナルのDianaにくらべて機能が拡張されている。その機能の1つに,レンズ交換が可能になっている,というものがある。

今日は,大阪で仕事があった。仕事を終えていつものように梅田で地下鉄を乗り換えるとき,八百富写真機店(大阪駅中央店)に立ち寄ってしまった。「あそこに近づいてはいかん」「無駄なものを買っている場合ではない」などと心のなかで自分自身に言い聞かせていても,習慣というものは恐ろしいものである(笑)。
 八百富写真機店は,以前にくらべてジャンクカメラの量が減っている。フィルムカメラが発売されなくなってから年数がたち,多くの人がディジタルカメラに買い替えたことだろう。そうすると,市場に流通する中古カメラは少なくなり,ジャンク品として扱われるものも少なくなる。そんな状況が,目立ってきたのかもしれない。
 ところで今日は,ジャンク品コーナーではなく,鍵のかかるショーケースのなかに気になるものを見つけてしまった。

Lomography Diana+の交換レンズ,Diana Lens+ Fisheye 20mmである。実際に,Diana+に取りつけてみると,なかなかにカッコよい。そうだ,カメラというものは,カッコよいことも重要なのだ。

レンズ交換は,やや難しいと感じた。
 レンズを取りつけるときは,指標をあわせてレンズを時計方向に少し回転させる。すると,「パチン」と音がして,レンズがはまり,固定される。
 レンズをはずすときは,そのままレンズを反時計方向に回転させればよい。しかし,ボディとレンズとを固定するロックのようなものはなく,プラスチックの部品が「パチン」とはまっているだけである。だから,はずすときは,力づくという形になる。無理矢理にはずそうとすれば,レンズを固定する爪が欠けてしまいそうであるし,力を入れすぎると鏡銅あるいはボディを壊してしまいそうな恐怖をも感じる。このあたりの精度や使い勝手というものは,所詮「トイカメラ」ということであろうか。

あわせて,ケーブルレリーズアダプタも入手した。

売られていた交換レンズはFisheye 20mmレンズだけであったが,LomographyからはTelephoto 110mm,Wide Angle & Close-Up 55mm,Super-Wide 38mmレンズも発売されている(*1)。いろいろな撮影のためのオプションが用意されていることから,Lomography Diana+もちょっとしたシステムカメラだと言ってもよさそうである。
 せっかく交換レンズを入手できたのだから,試し撮りもしてみなければ。

*1 Diana+ / Diana F+ Camera / Diana Lenses (Lomography)
http://microsites.lomography.jp/dianajp/diana-lenses/


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