撮影日記


2016年04月25日(月) 天気:晴

サギゴケもオールドレンズで拡大してみよう

拡大撮影では,カメラと被写体の位置関係がほんの少しずれただけでも,画面は大きく変わってくる。カメラは,三脚を利用すれば固定できるし,マクロスライダーのような装置を利用すれば位置の微調整も可能である。被写体は,動かないものであれば問題ないが,屋外で撮影する場合は「まったく動かない」ことはあまり期待できない。
 花の接写を楽しんでいる人ならば当然のように気づいていることであるが,まったくの無風という状況はごく稀なことなのだ。ファインダーの中で,花や葉は,いつもぷるぷるとふるえ,なかなか静止してくれないものである。とくに,長い花茎の先に大きな花がついている場合や,細い枝のさきに大きな葉がついている場合など,それらが静止する瞬間を待ちシャッターレリーズするには,それなりの気合が必要である。
 一方,花茎が短く太い花であれば,そんなに風に悩まされることもない。たとえばクンシランは,比較的扱いやすい花だといえるだろう。しかも,鉢植えなので,いつでも都合のよい場所に移動させて撮ることができる。

サギゴケは地面を這うように生えているとはいえ,その花茎は細いので,思ったよりも風の影響を受けるものである。さらに,比較的湿った場所に生えていることが多いので,撮りやすい位置にある花を見つけることも重要である。

Kodak DCS460, AF Micro-NIKKOR 105mm F2.8S

この日は,雨あがりの穏やかな朝で,風があまり感じられずに撮りやすかった。ただし,その周囲にはふだん以上に水がたまっており,都合よい場所を見つけることが困難だった。

Kodak DCS460, Ai Micro-NIKKOR 200mm F4

花があまり動かなかくて撮りやすかったのは,前日の雨が花について,重くなっていたからかもしない。多くの花が地面に貼りついたような状態になっており,撮りやすい状態の花を見つけにくかったものである。

Kodak DCS460, Ai Micro-NIKKOR 200mm F4

そして,今朝は朝から晴れている。花が乾いて,立ち上がってきたようだ。

Kodak DCS460, NIKKOR-N Auto 24mm F2.8, BR-2

今朝は,NIKKOR-N Auto 24mm F2.8をリバースアダプタリングBR-2で逆づけして,サギゴケの拡大撮影である。花の表面の毛がはっきりと見えるようになるが,こういう場合はどこにピントをあわせたらよいのか,よくわからない。

Kodak DCS460, NIKKOR-N Auto 24mm F2.8, BR-2

ちょうど,毛先がきれいに輝く角度が見つかった。この輝く点には,ピントをあわせやすい。背景にも,うまいぐあいに丸いボケが生じてくれた。

Kodak DCS460, Ai Micro-NIKKOR 200mm F4

もう,サギゴケの花の季節が終わったのか?とも思ったが,なんの,まだまだ楽しめる。そんな,気持ちのよい朝だった。


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