撮影日記


2016年02月08日(月) 天気:曇ときどき晴

早とちりで初心に戻り損ねた…!?
35万画素リコーDC-3Gを入手

私がはじめて入手したディジタルカメラは,リコー「DC-3」(*1)という機種であった(1998年5月27日の日記を参照)。撮像素子は35万画素クラスのもので,640ピクセル×480ピクセルの画像を内蔵メモリに記録するものであった。撮影した画像は,専用のシリアルケーブル(USBケーブルではない)でパソコンと接続し,専用のソフトウェアで本体からパソコンへ画像データ転送するようになっていた。
 DC-3の大きな特徴として,ピント調整がマニュアルフォーカス専用だったことがある。いや,ここの表現は少々難しい。基本的には固定焦点式なのであるが,60cmより手前のものを撮影するためのマクロモードでは,マニュアルフォーカスができるのである。というほうが,実態が伝わるであろうか。このマクロモードがなかなかに強力で,被写体にレンズ面から1cmまで接近して撮影できる。液晶モニタの画像をみながら,きちんとしたピント調整が可能であった。
 DC-3にはフラッシュが内蔵されているが,赤目防止のプリ発光機能がない。そのため,ほかのフラッシュをワイヤレススレーブ発光させることもできた。これと1cmまでの接写機能とを組みあわせれば,カメラを分解したときの細かい部分の撮影が容易になる。「ジャンク大帝」の初期の記事に添えた画像は,これを使って撮ったものである。

だがその後,RICOH DC-3は手放してしまった。1cmまでの接写機能は魅力的だったがレンズの歪曲が激しかったこともあるし,640ピクセル×480ピクセルのVGAサイズではふだんの記録にはあまり役に立たず,OLYMPUS C-1400Lという「メガピクセル機」を入手(1999年4月15日の日記を参照)したこともあって,もう使うことはないだろうと考えたのである。私にも,入手した機材を手放すという「ステ期」があったのだ(2014年6月6日の日記を参照)。だが,「やはり手放すのではなかった」と後悔しているものも,少なくない。昨年秋に「クラデジ」という楽しみ方(2015年9月10日の日記を参照)に目覚めてからは,RICOH DC-3は,いつかふたたび入手したいと強く考えるようになっていた。
 だから,インターネットオークションサイトもときどきチェックしていた。そして,「RICOH DC-3 35万画素」というタイトルの出品を発見。詳細な説明によると,「ACアダプタの接触が悪いが動作している」状態とのこと。画像を参照すると,ACアダプタとシリアルケーブルも付属している。入札者はまだ誰もいないので,早々に開始値で入札し,競合者があらわれないことを願う。そのためには,沈黙がいちばん(2015年9月16日の日記を参照)。そして数日後,そのまま落札。
 そして今日,商品が届いた。
 本体,取扱説明書,ACアダプタ,シリアルケーブル,おまけのミニ三脚,これだけのセットを安価に入手できたことはよろこばしい。

だが,しかし。

これ,DC-3やない,DC-3Gや。

「DC-3G」は,「DC-3」のあとに発売された上位モデル「DC-3Z」(*2)と同じもので,流通経路の関係で型番だけが違えてあるものとのこと。撮影レンズは3倍ズームレンズになり,ピント調整は固定焦点からオートフォーカスになった。さらに,DC-3では撮影画像は内蔵メモリに記録されるようになっていたが,DC-3G(およびDC-3Z)ではスマートメディアに記録されるようになっている。出品物のページに掲載された画像を見れば,ズームレバーがはっきり見える状態で,DC-3ではなくDC-3Zであることは明白であるが,急いで入札したためにそこまでは見落としていたのである。
 私がほしかったものは,RICOH DC-3でありRICOH DC-3Z (DC-3G)ではない。これは,タイトルの記載を誤った出品者にも問題があるが,出品に添えられた画像をじゅうぶんに確認しなかった私のミスでもある。今回は幸か不幸か,思っていたものよりも上位モデルが入手できたこと,そのモデルも未入手でいずれは狙おうと思っていたものであった。また,ACアダプタや専用シリアルケーブルといった単品での入手に困難が予想されるオプション品がセットになっていたのは,ありがたかった。だから,「よかった」とも言えるのだが,ふたたび「1cmまでの接写をマニュアルフォーカスで楽しむ」ことを期待していただけに,少々残念である。

ということで,今日の教訓。
 インターネットオークションでの入札は,出品物の説明や添えられた画像をよく確認してからおこなうこと。
 そして出品するときは,誤解を招くような説明やタイトルをつけないようにすること。
 入札時にも出品時にも,よく考えておこなうようにしよう。

ところで,出品者はなぜ,「DC-3G」に「DC-3」というタイトルをつけてしまったのだろうか。確認してみると,「メーカーのWebサイトにDC-3Gが載っていなかったから」とのことだ。(でも,DC-3Zは載っているのだから,そちらと同定してほしかった。また,説明書や本体には「DC-3G」と書いてあるのだから,それをそのまま記載してほしかった。)
 ということで各メーカーさんには,一般向けに発売した機種はすべて,自社サイトで紹介することを要望したい。
 (^_^;

*1 DC-3 / デジタルカメラ (リコーイメージング株式会社)
http://www.ricoh-imaging.co.jp/japan/dc/past/dc/3/

*2 DC-3Z / デジタルカメラ (リコーイメージング株式会社)
http://www.ricoh-imaging.co.jp/japan/dc/past/dc/3z/


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