撮影日記


2016年01月15日(金) 天気:晴ときどき曇

Kodak DCS460のバッテリーをいれかえよう

年明け早々に,友人から送られてきた荷物(2016年1月4日の日記を参照)には,1994年に発売されたディジタルカメラKodak DCS460がはいっていた。ディジタル一眼レフカメラとしてはごく初期のものであるが,すでに600万画素での撮影および記録を実現していた。ただ,残念なことに内蔵されたバッテリーが劣化しているようで,動作しない状況である。Kodak DCS460は,バッテリーに充電されていない状態では,ACアダプタを接続していても起動しないようだ。取扱説明書(*1)にも,「You should charge the battery for two hours before using the camera for the first time, and thereafter on a regular basis as needed. 」(PDFファイルの48ページ目,4-4 Preparing the Camera and the Computer)とあり,まずさいしょに充電するように指示がある。

バッテリーの交換ができるかどうか確認するために,まずは中を見てみることにした。
 分解するべきポイントは,すぐにわかる。カメラの底面にある,大きなネジをすべてはずせばよい。このうち,中央の三脚ネジ穴の上にあるひときわ大きなネジは,ディジタル回路をおさめた部分と,カメラ本体(Nikon N90s)とをつなぐものである。また,この画像では見えていないが,左側のストラップ取り付け部分のところにも,ネジが1つある。いずれもその存在をはばからない,よく目立つものだ。カメラでは,もっと小さく目立たないネジが使われていることが多いと感じているので,とても違和感がある。強度上,大きなネジを使わなければならないならば,貼り革で隠してしまうことも,少なくないだろう。この部分は,日本製ではなくアメリカ製だからだというべきか,それとも,カメラではなくパソコンだからだというべきか。

内部は,思った以上にすーかすかである。
 ディジタルカメラとして重要なディジタル回路は,下のほうに見える基盤1枚だけのようで,あとはバッテリーと,記録メディア(カード型ハードディスク)が入る空間になっている。

基盤からは,2組のコードが伸びている。左側の赤・白・黒のコードがバッテリーにつながるコードで,右側の赤・黒のコードはずっと奥の穴を通って,カメラ本体に電源を供給する。

バッテリーは,8個のセルが組みあわさったものになっている。1つ1つのセルは,単3型電池よりも短く太い。

だから,単3型電池を縦に2本並べると,はみ出してしまう。

だが,横に2本並べようとしても,入らない。

そこで,このように6本と2本とにわけることにした。

これならば,この空間に8本の単3型電池を入れることができる。

前回のFUJIX DS-505Aのバッテリーと同様に,今回もダイソーの「ReVOLTES」というNi-MH電池を使う。ただし今回は,単3型だ。
 電池の端子はじゅうぶんにやすりをかけて,ハンダが乗りやすいようにしておく。そしてできるだけ短時間で,さくっとハンダを流すようにする。とくに+(プラス極)側の内部が弱いので,手短におこなわなければならない。
 ただし,いかに手短にハンダづけをおこなったとしても,電池内部への悪影響は避けられない場合がある。このような方法を使うと,最悪の場合,充電時に電池が破裂するなど,なんらかの危険につながる可能性が高い。同じようなことを試みるのであれば,電池へのハンダづけはあくまでも自己責任でおこなってもらいたい。

もとのバッテリーに使われていた逆流防止用と思われるダイオードは,そのまま利用しよう。こうすれば,基盤とのコネクタ部分の工作を省けるというメリットもある。

ハンダづけができたら,接点を適当に絶縁しておき,元通り組み立てれば完成となる。

このあと,カメラの電源をONにすると,無事にカメラは起動し。シャッターレリーズボタンを押しこむと撮影され,データも記録されたようである。
 つぎは試し撮りと,充電がうまくできるかどうかの確認である。

後日ページへつづく

*1 User's Manual KODAK Professional DCS410 DCS420 DCS460 NC2000e Digital Cameras (Eastman Kodak Company, 1997)
ftp://ftp.kodak.com/web/service/manuals/dcs/1h6359.pdf


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