撮影日記


2015年03月10日(火) 天気:雪のち晴

電源はやっぱり単3乾電池がいいね!
ポイントだけで購入したNikon「COOLPIX L30」

諸般の事情があって,なんでもいいから,新品のディジタルカメラが必要になった。
 だから,価格最優先である。どこからさがそうかと少し迷うが,ある通信販売サイトで使えるポイントがけっこうたまっていたので,それを活用することにした。その結果,必ずしも最安値ではないが,このようなディジタルカメラをお迎えするに至ったのである。なお,支払いは,たまっていたポイントだけでまかなうことができた。

ニコン「COOLPIX L30」という,2014年1月30日に発売(*1)されたコンパクトディジタルカメラである。その後,2015年2月5日に後継機のNikon「COOLPIX L32」が発売(*2)されているのですでに旧機種ではあるが,これら2機種の外見に,大きな差異があるわけではない。
 Nikon 「COOLPIX L30」は,ニコンのコンパクトディジタルカメラのラインアップで,もっとも下位に位置する機種である。特徴としては,なんといってもシンプルなこと。ニコンのほかのコンパクトディジタルカメラに取り入れられているさまざまな機能が省略されている。具体的には,ディジタルズーム(レンズの焦点距離を変化させるのではなく,画像の一部だけを取り出して望遠効果を与える機能)使用時の画像の劣化を押さえるしくみや,手ブレ補正などである。内蔵されたズームレンズも,ライカ判換算で26mm〜130mmというもので,感度の範囲はISO1600まで,背面の液晶モニタは3型で23万ドットである。上位機種とくらべれば明らかに見劣りするが,ふつうに使うには十分な仕様である。さらに,撮像素子の画素数は,「そこまで必要なのか?」と疑問に思うほどの2000万画素クラスである。
 Nikon 「COOLPIX L30」の長所は,まず,小型軽量であること。いつも携帯して,使いたいときにささっと使うためのディジタルカメラとしては,とても重要なことである。そのような役割は,いまではスマートフォン(携帯電話機)に内蔵されたディジタルカメラ機能のほうが適任ではあるが,スマートフォンに内蔵されたディジタルカメラ機能には,ズームレンズが内蔵されていないもの,フラッシュが内蔵されていないものが一般的である。これらは,現在のコンパクトディジタルカメラとしては,ごくあたりまえの機能である。また,スマートフォンに内蔵されたディジタルカメラ機能の致命的な短所として,「シャッターレリーズボタンの半押し」ができないことをあげておきたい。それがないことで,スマートフォンに内蔵されたディジタルカメラ機能ではフォーカスロックができず,その結果として,思った位置にピントをあわせられなかったり,レリーズのタイミングをつかみにくかったりする。また,三脚に取りつけるためのネジ穴も,スマートフォンにはない。きちんと写真を撮ろうと思えば,どんなに安物であっても,ディジタルカメラ専用機がスマートフォンよりも適していることになる。
 Nikon 「COOLPIX L30」は,現在の感覚でディジタルカメラとして最低限押さえておきたい機能だけをもったものかもしれない。だが,Nikon 「COOLPIX L30」には,大きな特長がある。それは,電源が単3乾電池2本である,ということだ。

カメラであれ,書籍であれ,ディジタルガジェット最大の泣き所は,電源である。使用前に十分に充電することを怠っていたり,なんらかの事情で長期間,充電できなかったりすると,せっかくの高機能も使い物にならず,むしろ邪魔なだけということになる。電源が単3乾電池であれば,売っているお店も多いし価格も手ごろだ。専用充電式電池では,都合よい性能が得られるかもしれないが,充電できないときにはどうしようもなくなる。機種ごとの専用充電池は必ずしも安価なものではないので,予備の電池を買ってもいつも持ち歩くようにするのも,あまりしたくない。さらに,何年か後にモデルチェンジした後継機が仕様を変え,使用する電池が変更になることもある。そうなると,いつしか電池も製造終了となり,本体はまだまだ使えるのに,電池がないから使いものにならない,という悲しい事態に追い込まれるかもしれない。
 電源に単3乾電池が使えるなら,これらはすべて問題にならない。

この電池やメモリカードの入れ方,背面の液晶モニタとその周囲のボタン類の配置,そして全体のフォルムの印象などを見ると,一時期よく見かけた「おもちゃデジカメ」と同じようなものに見えるかもしれない(2012年10月30日の日記を参照)。だが,それら「おもちゃデジカメ」とNikon「COOLPIX L30」を実際に手に取ってみれば,Nikon 「COOLPIX L30」に対して失礼な印象を抱いてしまったことを深く反省することになるだろう。Nikon 「COOLPIX L30」は,手にしたときの印象も操作感覚も,「おもちゃ」ではなくごく普通のコンパクトディジタルカメラである。

では実際に,Nikon 「COOLPIX L30」で撮ってみよう。

Nikon COOLPIX L30, NIKKOR 5x WIDE OPTICAL ZOOM 4.6-23.0mm F3.2-6.5

写りについても,ごく普通のものである。廉価版の製品だからといっても,それほど明確に見劣りするわけではない。これだけの内容のコンパクトディジタルカメラが,このような小型軽量で,かつ安価であるのは,すばらしいことである。もちろん,欠点もある。もっとも看過が容易ではないのは,撮影後のデータの書き込みが尋常なく遅いことである。実測はしていないが,むかしのOLYMPUS C-1400Lよりも時間がかかる印象だ。データの書き込み中には,当然ながらつぎの撮影はできないし,電源スイッチを押しても電源がオフにならず,ズームレンズが伸びたままとなる。

このたびのNikon「COOLPIX L30」の購入価格には送料も含まれており(送料無料),専用ポーチと8GBのメモリカードも付属していたのだから,たまっていたポイントだけで購入できたということは,とても重要なことである。
 そして,いつも中古品やジャンク品ばかり買っている私が新品のカメラを買ったというのは,とても珍しいできごとなのである(笑)。

このたび,Nikon「COOLPIX L30」が売られているのを見つけたときは,そのオンラインショップでの在庫は残り5台という状況だった。数日,購入を検討している間には在庫が減ることはなかったが,注文することを決めてオンラインショップにふたたびアクセスしてみると,在庫が4台に減っていた。そのことも,私が注文ボタンをクリックすることを後押ししてくれたのかもしれない。注文の翌日の出荷で,その翌日に手元に届いたが,あらためてそのオンラインショップの在庫を見てみると,すでに売り切れになっていた。
 「出会い」のタイミングというものは,中古品にかぎらず,新品を購入するときにも影響するようだ。

*1 COOLPIX L30 - 概要 | コンパクトデジタルカメラ (株式会社ニコン イメージング ジャパン)
http://www.nikon-image.com/products/compact/lineup/l30/

*2 COOLPIX L32 - 概要 | コンパクトデジタルカメラ (株式会社ニコン イメージング ジャパン)
http://www.nikon-image.com/products/compact/lineup/l32/


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