撮影日記


2013年07月27日(土) 天気:晴

手ブレ補正は夜景に強い
安レンズでも軽く見てはいけない

夏といえば,お祭りだ。広島でのお祭りには,神楽の奉納がつきものである。神楽を本気で被写体にするつもりはないのだが,これも1つの風物詩ということで,軽く撮っておきたいものである。
 近所の神社での神楽は,明るく照明されたステージ上でおこなわれる。そうはいっても,夜のことだ。そのうえ少なくとも餅まきがおこなわれるまでの前半は,子どもたちも含めて見物客も多く混雑しており,三脚を使うのは難しい。今夜もすなおに,お手軽に手持ち撮影をすることにしよう。高感度フィルムで荒っぽく撮りたいところであるが(2010年7月31日の日記を参照),今夜はすなおにディジタルカメラで撮ることにする。

最近,多品種のフィルムを安定的に入手できるのは,富士フイルムの製品くらいになったしまった感がある。その富士フイルムですら,ラインアップは縮小傾向にある。カラーネガフィルムには「ナチュラ1600」(*1)というISO1600の超高感度フィルムが用意されているものの,モノクロフィルムの「ネオパンスーパープレスト1600」やカラーリバーサルフィルムの「プロビア1600」は,すでに販売が終了している。かつてはコニカから,「GX3200」というISO3200のカラーネガフィルムも発売されていたのだから,すっかりさびしくなったものだ。こういう超高感度フィルムを使うと星空も簡単に写せたりしたものだが(1997年4月16日の日記を参照),いまやこういう領域は,ディジタルカメラの独壇場であろう。
 なお,今夜のディジタルカメラは,2004年の年末に購入したNikon D70だ。私がいま使っている,唯一のレンズ交換式ディジタル一眼レフカメラなわけだが,およそ10年前の時代遅れな製品ということになる。ディジタルカメラは「消耗電気製品」と思っていたが,ずいぶんと長く使ってきたものだし,これからもまだまだ使えるはずだ。とはいえ,撮像素子の画素数は600万画素クラス,撮影時の感度設定も最高がISO1600相当なので,最近の製品とくらべればスペック的には大いに見劣りするものである。そろそろ,次のディジタル一眼レフカメラをお迎えする時期だろうか。
 そのNikon D70と組みあわせて使うレンズは,AF-S DX Zoom-NIKKOR 18mm-55mm F3.5-5.6G VRである。Nikon D70には本来,AF-S DX Zoom-NIKKOR ED 18mm-70mm F3.5-4.5Gが組みあわされるわけだが,今夜は入手したばかりのVR(手ブレ補正)システム内蔵レンズの効果もたしかめてみたい。

さて,エンターテイメント性が高いものとされる「新舞」とよばれる神楽は,動きが速い。戦いを表現する場面では,狭い舞台の上で剣を持ったまま,何人もがくるくる回るシーンもある。VRシステムによってシャッター速度3段分の手ブレ補正効果があるとのことだが,手ブレは補正できても被写体ブレは補正できない。だから素直に,被写体の動きを流してしまおう。被写体は流れても,背景は手ブレ補正の効果もあってか,ちゃんと止まっている。

Nikon D70, AF-S DX Zoom-NIKKOR 18-55mm F3.5-5.6G VR (ISO1600)

もちろん,「鬼の首をとったぞ」と静止する場面では,手ブレ補正の効果が生かせるというものだ。

Nikon D70, AF-S DX Zoom-NIKKOR 18-55mm F3.5-5.6G VR (ISO1600)

こうなると,VRシステム対応のレンズをほかにも購入したくなるものだが,明るい単焦点レンズを買ったほうが,撮影の場面が広がるような気もする。そう考えることで,今日のところは自らの物欲を抑えこんでおくことにしよう。

*1 35mmカラーネガフィルム (富士フイルム)
http://fujifilm.jp/personal/filmandcamera/film/color/35mm/


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