撮影日記


2013年01月01日(火) 天気:曇

始発駅から乗れば楽に座れる 住吉大社へ初詣

ひさしぶりに,大阪の住吉大社に初詣に出かけた。住吉大社は例年,正月の三が日で200万人もの参拝者が訪れるという(*1)。このような「名所」へ初詣に出かけるときには,ある程度の混雑は覚悟しなければならない。しかし,人出の多そうな時間帯を避ければ,多少は楽に訪れることができなくはない。具体的には,1月1日の早朝から午前中にかけての時間帯は,この時期にしては比較的空いている。たぶんに,前夜から訪れた人たちはもう帰ってしまっており,朝,起きてから訪れる人たちはまだ来ていないということだろう(2010年1月1日の日記を参照)。ところが今日は,そういう時間帯ではなく,午後に訪れることになった。その結果は,想像通りの大混雑である。

年末年始には住吉大社周辺は自動車の進入が全面的に禁止されるため(*2),参拝には公共交通機関を利用することになる。住吉大社への参拝に利用されるおもな交通機関としては南海本線と阪堺電車があり,南海本線の「住吉大社」駅および阪堺電車の「住吉」ないし「住吉鳥居前」が最寄駅となる。阪堺電車は,専用軌道を走る区間が多いものの,基本的に路面電車である。阪堺電車には,大阪市内中心部方面からだと「恵美須町」および「天王寺駅前」から乗ることができる。観光で大阪を訪れた機会を利用して住吉大社にも行ってみようと思ったときには,阪堺電車に乗るのがおもしろいだろう。阪堺電車では,昭和3年に製造された車両も使われている。昭和3年製造ということは,もう80年以上も走っているということだ。この電車は,日本国内で実際に使われている電車として,もっとも古いものの1つである。

モ161形のうち,160番台のものが昭和3年製。画像のモ172は昭和6年製。

この電車は構造上,冷房を取りつけられないらしく,夏期にはあまり出番がないとのこと。しかし,冷房が必要なく利用者の多い初詣の時期には,頻繁に出会えることになる。
 現在の阪堺電車は,大きく2つの路線に分けられる(*3)。1つは「天王寺駅前」から「住吉」を経て「住吉公園」に至る「上町線」であり,もう1つは「恵美須町」から「住吉」を経て「我孫子道」そして堺市の「浜寺公園」へ至る「阪堺線」である。ただし実際の電車は,「天王寺駅前←→住吉公園」「天王寺駅前←→浜寺公園」「恵美須町←→我孫子道」の区間で運転されている。

住吉大社の混雑のようすから想像できるかと思うが,阪堺電車の混雑もそれなりのものであった。「天王寺駅前」では,地下街に電車に乗るための列が長く伸びている。もっとも,バリケードの設置状況を見るかぎり,いちばん混雑していたときには,その列がさらに数倍の長さになっていたことがうかがえる。
 行きの電車が混んでいたなら,帰りの電車も混んでいるのは当然だろう。「天王寺駅前」へ戻りたい場合は,最寄りの「住吉」で「浜寺公園」あるいは「住吉公園」からの電車を待つことになるのだが,当然ながら長い列ができている。
 こんなときには,ほんの少しだけ,歩いてみよう。南海本線の「住吉大社駅」の下は,阪堺電車の「住吉公園」駅である。「住吉公園」に到着した電車は,乗客を降ろし(といっても,ほとんどの乗客は1つ手前の「住吉」ですでに降りている),「天王寺駅前」に折り返す。その電車に乗ればよい。始発駅なので,らくに座ることができる。座っていれば,多少,車内が混雑していても,問題ない。もし,すでに席が空いていなければ,折り返す電車を1〜2本待てばよい。
 「住吉公園」から乗る人が少ないのは,なぜだろう。徒歩数分のこの距離を歩くことすら,面倒だというのだろうか?あるいは,「住吉公園」から乗れば楽に座れることに,気がついていない人が多いということだろうか?気がついていないのなら,そのまま気づかずにいていただけるとありがたい(^_^; いや,気づかずにいてもらいたいのなら,こういう日記に書くべきではないな。

*1 住吉大社のあらまし (住吉大社)
http://www.sumiyoshitaisha.net/outline/

*2 交通規制について (住吉大社)
http://www.sumiyoshitaisha.net/access/car_kisei.html

*3 路線図/阪堺電車 (阪堺電気軌道)
http://www.hankai.co.jp/waies/


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