撮影日記


2012年09月17日(月) 天気:曇ときどき雨および強風

「花ぐるま」のある生活
防災行政無線戸別受信機がやってきた

広島市内では,夕方6時になると,チャイムのようなオルゴールのような,そんなメロディが聞こえてくるだろう。それは,フラワーフェスティバルのテーマ曲「花ぐるま」の一節である。フラワーフェスティバルは,広島市内でおこなわれる代表的なイベントの1つで,毎年5月3日から5月5日に開催される。そして1977年の第1回以後,毎年,100万人以上を動員しているとされる。そんなイベントのテーマ曲であるから,広島市内ではよく知られていても,ほかの地域では知られていないかもしれない。ともあれ,広島市内では夕方になると,「花ぐるま」のメロディが流れてくるのである。
 さて,その「花ぐるま」はなんのために流れてくるのだろうか?時報なのか?それとも,子どもたちに「早く帰ろう」と促しているのか?答えは,そのどちらでもない。「防災行政無線」の試験放送なのである。「花ぐるま」のメロディは,区役所のほか,消防署や屋外に設置された防災行政無線用のスピーカーなどから流れ,広島市のあちらこちらで聞こえるようになっているということだ。防災行政無線の受信機は,そのような屋外に設置されたもののほか,約6000台が各地域に設置されている。(*1)
 そのうちの1台が,たまたま私のところにやってきたということだ。

防災行政無線では,災害時に音声で防災情報を伝えてくれることになっている。ただ,災害は毎日起こるわけではないが,そのときに防災行政無線が聞こえないようでは困る。そこで,1日1回,受信機の動作確認も兼ねられるように,午後6時になると「花ぐるま」のメロディが放送されるということである。
 この受信機を設置してしまったからには,毎日「花ぐるま」を聞くことになるのである。

この受信機は,昨年の夏ころに設置される予定だった。消防署の方のお話によれば,2011年3月11日に起こった「東北地方太平洋沖地震」(東日本大震災)の被災地方面に優先的に受信機が送られることになり,広島での設置が遅れることになったとのこと。
 さて,この受信機は,いくつかの周波数を選択できるようなのだが,その設定方法は説明書には記載されていない。行政の手によって設置したからには,勝手に設定を変更されては困る,ということだろう(^^; わかっているのは,呉娑々宇山(ごさそうざん)にある送信所から送られてくる60MHz帯の電波を受信するようになっていることだけである。「室内での受信状況が悪ければ,屋外に受信アンテナを設置する」ということになっていたが,幸か不幸かこの場所は,電波の状況がよく,内蔵のロッドアンテナだけで十分に受信できている。いざというときに重要な,防災行政無線の電波を受信しやすい環境に住んでいることは「幸」であるが,アンテナケーブルを引きこむ工事をタダでやってもらい損なったのは「不幸」といえなくもない(^^;

以前に公開していた動画は音が割れていたので,撮りなおしたものに差し替えた(2013.04.10)。

*1 広島市防災行政無線システムについて (広島市)
http://www.city.hiroshima.lg.jp/www/contents/0000000000000/1206317377113/


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