撮影日記


2012年09月02日(日) 天気:晴のち雷雨

トラもやっぱりネコだった
楽しいナイトサファリ

イヌの鳴き声をカタカナで書くならば,「ワンワン」というあたりでとくに問題はないだろう。ネコの鳴き声をカタカナで書けば,「ニャー」というあたりに落ち着くだろう。では,トラの鳴き声をカタカナで書けば,どうなるだろうか?「ガオー」だろうか?それとも,「ウォー」だろうか?今夜,聞いたトラの鳴き声は,たしかに太く大きな鳴き声であるが,それをカタカナで書くなら「ミャー」としか書けそうにない,そんなものだった。これは,今夜,そのときだけ,たまたまそんな鳴き声だったのか?それとも,いつもそうなのか?
 広島市にある安佐動物公園では,夏休み期間中の土曜日,日曜日は,「ナイトサファリ」と称して,開園時間を21時まで延長している(2008年8月31日の日記を参照)。今日は,その最終日だったのだ。昼間に訪れると寝ていることの多いトラだが,今夜は起きてうろうろしていた。そして,先に書いたように,太く大きな声で「ミャー」と何度も鳴き声をだしていたのである。カタカナだけ見れば,トラもやっぱりネコであるということだ。
 また,あらためて訪れて,トラの鳴き声を確認しておきたくなったのであった。

安佐動物公園は,都会のまんなかにあるような動物園とくらべて,敷地にゆとりがある。とくに,シマウマやダチョウ,キリンは,サバンナのような広場で飼っており,それを高いところから眺められるようになっている。なかでもキリンについては専用のテラスがあり,高いところにある餌を食べるようすが,かなり近いところで見られるようになっている。これは,安佐動物公園での必見のポイントの1つだろう。

キリンのテラスの柵の外側には,スクリーンとプロジェクタとが設置してあった。そして,紙芝居のようなものが表示されている。よく見ればそれは,4コママンガである。安佐動物公園の入場券には,動物園の日常を描いたような4コママンガが掲載されている。これは,飼育係の人が描いたもので,それがまとめられたコミックも発売されているとのこと。キリンのテラスに置かれたスクリーンに投影されているのは,そのマンガのようである。
 これは,「ナイトサファリ」ならでわの展示である。周囲が暗ければ,スクリーンに投影された画像が見えやすいというものだ。よく晴れた日中なら,ほとんど見えないと思われる。しばらくすると,スクリーンの横に飼育係の人が登場して,シマウマやダチョウについてのお話をはじめた。もちろん,スクリーンには,いろいろな写真や資料を投影しながらである。これは,じつにおもしろい。こういう「見せる工夫」もいろいろとされていることがうかがえるのであった。
 キリンのテラスや,ライオンをガラス越しに間近で見ることができる「レオガラス」など,動物そのものを魅力的に見せるさまざまな工夫がされている。それに加えて,このような解説だ。今日のナイトサファリも,十分に楽しむことができたのである。

ただ1つ惜しかったのは,今年も夕立に降られたこと。夕方からは,あまり激しくないものの,雨がずっと降っていた。あまり近くはないものの雷が鳴り響いていたときもあり,少なくとも雷のあいだはずっと,雨宿りしているほかなかった。それにしてもこの夏は,例年以上に,雷にあうような気がする。
 それでも,やまない雨はない。やがて雨はやみ,さまざまなイルミネーションに彩られた安佐動物公園の上にも,月が顔を出したのである。


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