撮影日記


2012年06月10日(日) 天気:晴

「Heag 0」で「中判写真週間」
東京スカイツリーを撮る

一昨年からはじめた「中判写真週間」(2010年6月5日の日記を参照),どれくらいの人が実施してくださっているだろうか。1人でも多くの人に,ご協力いただきたいものである。しかし,勝手に提唱した私自身が,じつはあまり協力できていないことは,問題である。
 さて,今年の「中判写真週間」を,私は出張で横浜および東京で迎えることが以前から予定されていた。だから,あまりいろいろな機材を用意しておくわけにはいかぬ。そこで今年は,エルネマンの「Heag 0」を使うことにした。
 今年の「中判写真週間」は月曜日から土曜日となり,しかも昨日6月9日の土曜日にも仕事が予定されていた。「中判写真週間」のあいだに写真を撮る時間はほとんどとれそうにないため,最終日の「6×9判の日」に6×9判での撮影をおこなうことにした。6×9判だからといって,さすがにマミヤプレスでは,出張の荷物としては大きすぎる。そこで,コンパクトな6×9判カメラとして,「No.1 Pocket Kodak Junior」の出番となる。これは固定焦点で,シャッター速度も1段階のみの簡便なカメラであるが,仕事のあいまにちょこっと撮るなら,これくらい簡便なカメラのほうがよい(2009年6月19日の日記を参照)。
 そんな計画だったのが「Heag 0」に変更になったのは,ディアモールの八百冨写真機店で,大名刺判の撮り枠が3枚250円で売られていたのを入手したためである。

「Heag 0」は,大名刺判の乾板を使う,ハンドカメラと呼ばれるものである。古い形態のカメラであり,組立暗箱にくらべてコンパクトで簡便に撮影できることが大きな特徴であった。
 このカメラを入手したときは本体のみであり,撮り枠がなかった。そこで,木でアダプタをつくって,マミヤプレス用のロールフィルムホルダを使えるようにしていた。大名刺判のサイズは,おおよそ6×9判なのである。ただし,このアダプタを使ってマミヤプレス用のロールフィルムホルダを使うときは,「Heag 0」のベッド部に刻まれた距離指標を使うことができない。また,マミヤプレス用ロールフィルムホルダは,「Heag 0」にくらべれば,大きく重い。「Heag 0」のハンドカメラとしてのよさが,まったくスポイルされてしまうのである(2010年2月7日の日記を参照)。
 だから,大名刺判の撮り枠が入手できたことの意味は大きい。
 4×5判のNEOPAN 100 ACROSから大名刺判の大きさのフィルムを切り出して,撮り枠に装填したものを2つ準備した。たったの2カットであるが,これで「中判写真週間」に参加する準備が整ったのである。

ところが昨日,6月9日の横浜は雨。仕事場所の東京へ移動しても,やはり雨。結局,6月9日には,1枚も撮影することはなかった。

ということで,今日,1日遅れで「6×9判の日」に参加する。
 幸い今日は,よい天気である。さて,どこへ撮影に行こうか?「休日おでかけパス」(*1)という2600円(おとな)のフリー切符があるので,これを利用してどこかへ行くのがおもしろそうだ。行き先としては,鎌倉と高崎が候補にあげられる。しばらく訪れていない鎌倉(2003年6月21日の日記を参照)へ,久しぶりに行ってみるのもよさそうだ。あるいは,群馬県をきちんと訪問しなおすのもよい。そうだ,高崎へ行って,こんどこそちゃんと銭湯に入ろう!(2009年3月14日の日記を参照)
 ところがよく見ると,高崎は「休日おでかけパス」のエリア外である,残念。一方の鎌倉は,「休日おでかけパス」を使うよりも,ふつうに切符を買うほうが安い。
 こうなると,意地でも「休日おでかけパス」を使いたくなるが,そのエリア内で行きたい場所が,どうにも思いつかない。ほかになにかいいフリー切符がないかさがすと,「都区内パス」(*2)というものが見つかった。東京都区内のJR路線が乗り放題で,730円という切符である。エリアのほぼ端にあたる,赤羽と蒲田とを往復するだけでも安くすむ切符だ。これを使って,まずは上野の国立科学博物館へ行き,そのあと東京駅八重洲地下街の「カメラのキタムラ」と,中野の「フジヤカメラ」を覗くことにしよう。

国立科学博物館では,「インカ帝国展」がおこなわれていた。開催は来週末までであり,そのせいかけっこう混んでいる。「インカ帝国展」を楽しんだら,「地球館」の屋上へあがる。そこから,「東京スカイツリー」を撮影するためだ。

このあと,はじめて上野動物園にも行ってみた。じつはまだ,ジャイアントパンダを見たことがないのである。ところが残念なことにパンダは,あっちを向いて寝ていたので,よく見えなかった。そのかわり,上野動物園内からも,東京スカイツリーを撮影。これで,今年の「中判写真週間」は終わった。
 さて,ちゃんと撮れているのだろうか?

*1 JR東日本 おトクなきっぷ「休日おでかけパス」 (東日本旅客鉄道株式会社)
http://www.jreast.co.jp/tickets/index.aspx

*2 JR東日本 おトクなきっぷ「都区内パス」 (東日本旅客鉄道株式会社)
http://www.jreast.co.jp/tickets/index.aspx


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