撮影日記


2012年03月20日(火) 天気:曇ときどき晴

ナツミカンでママレードをつくろう
加工には種がないことが好都合であると痛感

ナツミカンを大量にいただいた。そのうち「この木の分は,たぶんまだ酸っぱい」というものは,加工することにした。加工するといっても,たいしたことをするわけではない。

まずは,果実酒である。食べきれない果実の利用法として,これは定番と言えるだろう。いつも使うのは,タカラのホワイトリカー「果実酒の季節」の1.8リットル,取っ手つきデカンタボトルのものである。ガラス瓶なのでそのまま漬けこみにも使えるし,できあがった果実酒を入れておくにも便利がよい。取手つきなので,飲むときに注ぎやすいのだ。
 ナツミカンは外皮を剥いて輪切りにし,種を取り出しておく。1本あたりナツミカンを3個くらい,氷砂糖を350gくらい使い,ホワイトリカーを半分(0.9リットル)注ぐ。これくらいにするとかなり甘くなる(はず)ので,甘すぎないのがいい人は,氷砂糖を200g程度以下にすればよいと思う(たぶん)。このあたりは好みにもよるのだが,今回のナツミカンは食べてみるとかなり酸っぱかったので,甘すぎるくらいでよいはずだ。ともあれこうして,2本のナツミカン酒をつくった。

ナツミカン酒をつくっても,酸っぱいナツミカンはまだ残っているので,さらにママレードをつくることにした。
 ナツミカンを2つに切って,種を取り出す。そして,果肉と汁とをお鍋に集める。種を取り出すのがかなり面倒であるが,完成後のママレードに種がたくさん残っていると食べにくいので,ここはきちんと取り出しておかねばならない。ウンシュウミカンのように種がほとんどなければ楽なのだが,この種はペクチンを取り出すのに必要だから,なければないで困るのである。
 先日の取材のときに,「祇園坊柿は種が少ないので加工しやすい」という話を聞くことができたが,今日は種が多いと加工が面倒であることを痛感することになったわけだ。
 ともあれ,ナツミカンを10個(外皮を剥く前の状態で2kg弱)ほど処理し,外皮を細く切ったものを少し加えて,果肉と汁とともに小一時間ほど煮こむ。取り出した種は,ステンレスのザルに集めておき,ザルごと鍋に入れていっしょに煮こむ。種からどろどろのペクチンが出てきて,外皮が十分に柔らかくなったら,砂糖(グラニュー糖700gほど)を加えてさらに煮詰める。あわせて3時間近く煮こんで,できたママレードは瓶に2本半ほどであった。

ところで市販のママレードといえば,私は「アヲハタ」の製品を思い浮かべる。「アヲハタ」は,みかんの缶詰やオレンジママレードをつくるために,広島県竹原市につくられたメーカーである(*1)。ほかでもないが,広島県は,柑橘類の栽培が盛んな地の1つなのである。だから,広島に住む者としては,地域の名産品である柑橘類を使ったママレードくらい,自分で作れるようになっておかねばならないのだ。そうだ,そういうことに,しておこう。

*1 アヲハタジャムの誕生物語 (アヲハタ株式会社)
http://www.aohata.co.jp/mc002_blueflag/birth/


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