撮影日記


2010年12月31日(金) 天気:曇 強風

2010年にお迎えしたカメラたち

毎年のことであるが,年の初めには「今年はカメラやレンズを増やさないようにしよう」と思うのである。また,そこまで思いつめなくても,なんとなく「増やそう」という意識が弱くなるのである。年末年始となにかと出費が多くて,財布の紐が固くなっているのかもしれない。仕事等が忙しい時期でもあるので,中古カメラ店などを巡回する時間が確保できないからかもしれない。あるいは単に,「よい出会い」がなかっただけなのかもしれない(2010年2月5日の日記を参照)。
 今年,最初にお迎えしたカメラおよびレンズは,「MD ZOOM-ROKKOR 35-70mm F3.5」と「MINOLTA P's」である。2010年2月6日のことであった。去年(2009年),はじめてカメラあるいはレンズを購入したのは2月末のことだったので,それにくらべれば今年はスタートが早いことになる。このまま勢いづいて,カメラやレンズを救出し続けることになるのかと思えば,約3か月後の「XR RIKENON 135mm F2.8」(2010年5月15日の日記を参照),「Canon IXY DIGITAL 300」(2010年5月16日の日記を参照)まで,なにも救出することはなかった。その間は,「撮影」のほうに興味・関心が向いていたため,カメラやレンズの購入を意識するだけの余裕がなかったのかもしれない。
 今年はこのあと,何台かのコンパクトディジタルカメラを救出することになったのだが,いまにして思えば「Canon IXY DIGITAL 300」の救出は,そのきっかけになったようだ。

今年,救出したコンパクトディジタルカメラたち
Canon IXY DIGITAL 300,SONY Cybershot DSC-P10,CASIO QV-R4

今年は,未体験のフォーマットにもチャレンジすることになった。
 小型カメラの代表ともいえる,ミノックス判のカメラをはじめて入手したのである。入手したカメラは,浅沼商会から発売されていた,アクメルMDというものだ(2010年9月18日の日記を参照)。手ですっぽりと覆い隠せるくらいの,じつに小さなカメラである。小さくても機能はきちんとしており,自動露出が可能な電子制御シャッター(絞りは固定されており,シャッター速度が自動的に変化する)と目測式ピント調整機能(最短撮影距離0.3m)をもっている。固定露出や固定焦点になった廉価版のカメラとは,明らかに一線を画している。残念なのは,このカメラに使えるフィルムの入手が容易ではないこと。扱っているお店が,かなり限定的なのだ。とはいえ,まだフィルムを買えることについては,ありがたいと思うべきだろう。

超小型カメラ「アクメルMD」

今年の後半には,35mm判一眼レフカメラが何台かやってきた。
 その最初は,OLYMPUS OM-1である(2010年6月19日の日記を参照)。OLYMPUS OMシリーズのカメラは,やや異端なイメージのあるOM707しか入手していなかったので,実質的に私にとってはじめてのOMシリーズのカメラということになる。実際に使ってみれば,ほどよく小さなOM-1が名機とよばれるのは当然だということがわかるだろう。
 さらに,PENTAX MZ-60やCanon New EOS kiss,Nikon Uなどの,エントリーモデルとされるAF一眼レフカメラを何台か入手した。このあたりのカメラは,もはや数100円での入手も可能である。

今年,救出したおもな35mm判一眼レフカメラ

中古カメラの価格が下がっているのとは逆に,フィルムなどの感材やその処理については,むしろ価格があがる傾向にある。
 ただいずれにも共通しているのは,その選択肢が激減していること。豊富な種類のカメラが安価に入手できると言っても,それは中古カメラ市場の話であり,新品のカメラの選択肢は非常に限られたものになっているのが現状だ。ここ数年,毎年のように懸念するのは,いつまで手頃な価格で,フィルムでの撮影が楽しめるのかということである。ともあれ,私たちにできることは,かわらずフィルムを使うこと。
 来年も,その先もずっと,フィルムを使った撮影が楽しめることを祈る。


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