撮影日記 |
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2010年04月29日(木) 天気:晴たっぷり露光 あっさり現像4×5判よりも大きなサイズのシートフィルムのラインアップは,かなり少なくなっている。また,価格も決して安いものではない。モノクロ用であっても,入手は容易ではないのだ。また,小型タンクが使えないので,現像も難易度が高い。 ところで,モノクロのネガをつくるときには,1つの定石とされる考え方がある。それは「たっぷり露光 あっさり現像」というものだ。黒くつぶれがちなシャドウ部のトーンを再現できるようにするには,撮影時に,シャドウ部を基準に露出を決めればよい。このとき,全体を平均的に測光した場合にくらべれば,ややオーバー目の露出となる。これが「たっぷり露光」の意味するところのようである。そしてその分だけ現像時間を短め,すなわち「あっさり現像」することで,適度な濃度のネガが得られるということだそうだ。たぶん,こういうことを言っているのだろうと解釈している。ただし,どれくらい「たっぷり露光」して,どれくらい「あっさり現像」すればよいのかの基準は,とくにない。あくまでも1つの考え方ということか。 カビネの撮り枠には,両面にシースをセットできる。撮り枠を2つ用意すればそれぞれの両面で4枚の撮影準備が可能となる。 OKUHARA CAMERA, FUJINON W 210mm F5.6, F16 1/2sec, FUJIBRO WP FM2OKUHARA CAMERA, FUJINON W 210mm F5.6, F11 1sec, FUJIBRO WP FM2OKUHARA CAMERA, FUJINON W 210mm F5.6, F11 4sec, FUJIBRO WP FM2露光した印画紙を「コレクトール」で現像する。この画像は上から順に,ISO 6,ISO 1.5,ISO 0.4で露光したものである。「コレクトール」の標準的な現像時間は90秒とされているが,ISO 6相当で露光したものは,前回と同様に60秒で現像を打ち切った。ISO 1.5で露光したものは,像が出るのがさらに速く,現像を25秒で打ち切った。ISO 0.4で露光したものは,もう一瞬でまっくろ,という印象である。15秒ほど現像したことになるが,それでも長すぎたようだ。現像時間が短すぎると,現像を打ち切るタイミングがむずかしい。結果として,ISO 1.5相当のものがもっともトーンが出たようであるが,ISO 0.4のものは,現像を打ち切るタイミングを誤ったものとも考えられる。 さて,予備としてISO 3で露光した残りの1枚は,「コレクトール」ではなく,フィルム用現像液「スーパープロドール」(SPD)で処理をおこなうことにした。フィルム用現像液を使えば,印画紙用現像液よりも進行がゆっくりで,現像を打ち切るタイミングを見つけやすいことが期待できるからである。 OKUHARA CAMERA, FUJINON W 210mm F5.6, F16 1sec, FUJIBRO WP FM2 |
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