撮影日記


2010年03月16日(火) 天気:晴

手土産

今日は突然だが,東京へ出張である。夕方,2時間ほど話を聞いてくるだけなので,比較的気軽な仕事ではある。これが月曜日や金曜日の出張であれば,週末とからめて2,3日遊んでくることも可能なのだが,今日は火曜日。残念ながら,まったくの日帰りとなる。広島から東京へ日帰りとなれば,すなおに新幹線に乗るしかない。
 出張が決まったのは,昨日のこと。面倒なので指定席など取らず,自由席に乗ることにする。今日の仕事は15:30からなので,東京には14:30ころに着けばよい。ちょうどよい列車は,広島を10:06に発車する「のぞみ18号」となる。
 「のぞみ」の自由席は,1号車から3号車。「のぞみ18号」の車両はN700系だから,全車禁煙車。だから,1号車から3号車のどれに乗ってもよい。こういうときは,2号車に並ぶ。2号車の博多側(1号車側)のドアに並ぶとよい。東海道山陽新幹線の車両は,奇数号車にトイレや洗面所がある。その分,座席が少ない。つまり,偶数号車は奇数号車よりも座席が多く,それだけ着席できる確率が高いのである。また,新幹線のホームは,中央付近に階段がある。とくにグリーン車あたりにエスカレータがある。だから降りる人は,中央よりの出口から降りようとする。つまり,2号車であれば,東京側(3号車側)の出口から降りようとする人が多い。そのため,なかなか降りる人が途切れない。博多側(1号車側)から降りようとする人は,それにくらべれば少ないので,比較的早く,乗車が可能になる。これらの条件をあわせると,自由席に乗ろうと思う場合,2号車の博多側のドアに並んでおくと,着席できる確率が高くなるのである。
 ただし,このような並び方ができないケースもある。「ひかりレールスター」の自由席は1号車から3号車であるが,2号車は禁煙車ではなかったのである。なお,かつての「ひかり」は自由席が1号車から5号車まであり,2号車は禁煙車だったので,やはりこのような並び方は可能だった。

広島駅に到着した「のぞみ18号」は,思ったよりも混雑していた。さっそく,左側(2人掛け)を見るが,すべて窓際は埋まっているようだ。しかたながいので,右側(3人掛け)の空いている席をさがし,8番A席を確保する。駅で待っていた人は,ほとんどすべて着席できたようであるが,2号車の博多側(1号車側)のドアで待つというささやかな工夫をしたため,希望する席を確保できる確率が,高くなったのであった。
 「のぞみ18号」が広島駅を発車するとまもなく,車内販売のワゴンがやってきた。夕食時に自由席に乗ると,なかなか車内販売がやってこない(2010年2月6日の日記を参照)のだが,今日のように車内販売に用がないときは,すぐにやってくる。今日は,乗車前に昼食を買いこんでおいたから,このあとも車内販売には用はないのだ。たぶん。
 昼食とあわせて,手土産も買っておいた。最近,広島からの手土産というと「もみじまんじゅう」(*1)が定番中の定番だろうか。個人的には「もみじまんじゅう」ではなく,「川通り餅」(*2)を選ぶことが多い。「川通り餅」の1つ1つは「もみじまんじゅう」よりもずっと小さいため,パッケージが小さくて持ち運びがしやすいのである。また,数もたくさん入っているので,訪問先が多人数の場合にでも,みんなに分けやすいのだ。ただ,いつもいつも同じものでは芸がない。あらたまった訪問先であれば,そういう無難なものがよいのだが,今日,手土産を渡す相手は,支社の者である。「ウケ狙い」が許される相手なのだ。時節柄,カープの絵柄の入った「カープかつ」(*3)などでもよいのだが,今日の手土産はこれにした。

「さようなら500系のぞみ記念バームクーヘン」である。つい先日,東京−博多間の「のぞみ」の運用から引退した,500系車両を模したパッケージに入ったバームクーヘンだ。500系にちなんで,その長さは約500mm。価格も500円で,お手ごろ。適当な大きさに切り分ければよいので,相手が何人であっても,なんとかなる。こういう商品は,あまり聞いたことのないようなメーカーが製造していることや,あるいは販売者だけが記載されて製造者が記載されていないことが多いように思う。そのせいか,アイデアやデザインが「おもしろい」ものであっても,かんじんの中身がいま一つに感じられることがある。しかし,これは違う。中身のバームクーヘンが,意外なことに(失礼!)おいしい。どこがつくっているのかとパッケージを見ると,福岡の二鶴堂というお店。お店の名前を聞いてもピンとこないかもしれないが,博多のお土産としてよくかける「博多の女」(*4)のお店だといえば,わかるのではないだろうか。名前に恥じないだけのものにはなっている,ということだろう。
 なお,「もみじまんじゅう」も買ったのだが,これは自分用の旅のおやつである。

ほかに手土産としてよく利用するものに,「ゆめの憩」(とら屋)というものがある。これは,一升瓶の形をしたもなかで,1つずつ,広島の銘酒の名前が書かれた紙に包まれている。粒餡,抹茶餡,白餡の3種類が入っており,白餡には広島の酒が使われているとのことで,相手が甘党であっても辛党であってもよろこばれるので重宝する。
 ただ,これもかなりあちらこちらで手土産に使ったので,私自身も飽きてきたところではある。そこで,乗りかえの時間があるようなときであれば,途中の岡山で手土産を買うというのも,変化があってよろしい。東京のほうから見れば,たぶん,広島も岡山も似たようなものであろう。西日本から見れば,埼玉も栃木も群馬も,なかなか違いがわからないものなのと同様に。なお,岡山の手土産といえば,「きびだんご」(*5)もいいが,やはり「大手まんぢゅう」(*6)なのだ(2010年2月26日の日記を参照)。
 「のぞみ18号」には,岡山で人がどどっと乗ってきた。通路やデッキに立っている人もある。これでは,車内販売のワゴンもなかなか通れないだろう。岡山を発車するときに車内放送で,岡山のお土産として「きびだんご」を用意していることはアナウンスされていたが,どうやら車内では「大手まんぢゅう」は売られていないようである。

*1 http://nisikido.lolipop.jp/kasi/1kosi.html

*2 http://www.kawadorimochi.com/kawadorimochi.html

*3 http://www.shop.carp.co.jp/shop/i400500.html

*4 http://www.nikakudou.co.jp/commodity/index.html

*5 http://www.koeido.co.jp/

*6 http://www.ohtemanjyu.co.jp/


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