撮影日記


2010年02月05日(金) 天気:晴れ

その気にならないときもある

午前6時,日は長くなりつつあるといっても,まだ夜明け前。例年のように2月第1週は寒気が居座っているようで,かなり寒い。されど西の空低く赤く光るのは火星だろうか。天気はよさそうである。今日は,東京へ向かう新幹線の車内から,雪に覆われた富士山の美しい姿を望むことができた。こんな日は,すなおにE席(東京に向かって左側,2人掛け席の窓側)に座るにかぎる。到着した東京もよく晴れていい天気だったが,途中,関が原付近の空はどんより雲に覆われ,激しく雪が降っていたらしい。そのため新幹線は,少し徐行気味に運転するつもりだったようだが,激しい雪はすぐにやんだようで,名古屋以降,定刻に運転されていた。
 とまれ予定通りに東京に着き,予定通りに仕事を終えたのである。

画像は携帯電話機のディジタルカメラ機能による。

仕事を終え,麹町から有楽町線に乗る。有楽町からJRに乗ればそのまま帰路につけるわけだが,お土産を買わねばならぬ。最近,「駅ナカ」でもお土産の選択肢は多くなり,「東京ばなな」ばかりではなくなったのだが,やはり改札口の外,せめて八重洲の地下街か大丸でお土産をさがしたいのである。いや,できることなら東京駅ではない場所でお土産をさがしたいのだが,時間にゆとりがないのでしかたがない。
 有楽町で地下鉄を降り,5番出口を出れば,国際フォーラムに入る。そこを通り抜ければ,もう東京駅なのだ。とはいってもそこは,京葉線ホーム。新幹線の乗り場や,大丸はまだはるか彼方。
 そう,今日は,中野の「フジヤカメラ」に立ち寄る余裕もなかったのだ。
 ともあれそのまま歩いていくと,地上に出て,東京駅八重洲口に至る。適当なところから地下街に入り,中央口方面に向かえばやがて,閉店セール中の「さくらや」が見える。「さくらや」が見えれば,かつて「カメラのきむら」だった「カメラのキタムラ」はもうすぐだ(笑)。「フジヤカメラ」に寄れなかったら,せめて「カメラのキタムラ」くらいは覗きたいのである。

今日,出会いたいカメラは,安価なニコンの一眼レフカメラボディである。
 エントリーモデルは,実に安くなったものだ。F-401はもちろんF-601も,F50やF60も¥1800である。F-601は動作音が少々耳障りであるが,Ai連動爪があるので多くのレンズが利用できる,フラッシュ内蔵AE機としてまだまだ実用的で使いやすいカメラだと思う。それが¥1800までになったのだ。このなかではまだ入手していないF50が気になったのだが,ボディ表面の傷が多く,少々見苦しい状態である。もうひとつ,その気にならなかったのだった。
 ニコンよりも流通するカメラの数が多いキヤノンには,もっと安価なものがある。当時は中級機として評価の高かったEOS100が¥800だ。まあ,ウインドウのなかにあったEOS100は1台や2台じゃないのだから,しかたないか。
 ウインドウを眺めていると,ようやく「気になる」ものが目に入ってきた。チノン「ジェネシス」が¥2800である。短い流行だった,ズームレンズが固定された,フルオートの一眼レフカメラの1つである。リコー「MIRAI」やオリンパスLシリーズといっしょに並べればおもしろいだろう。とりあえず気にかけておいて,ほかにも目を向ける。すると,ゾルキーやフェド,キエフに5000円以下のものがある。マミヤM645のボディのみが5800円だ。さらにフジの400万画素のディジタルカメラが¥1800というのもある。こういうコンパクトディジタルカメラにはもともと興味はなかったのだが,天体望遠鏡でコリメート撮影が簡単に楽しめる(2009年8月31日の日記を参照)ことから,1つくらいはあってもよいと考えている。さて,そのディジタルカメラは電源が単3型電池が2本とのこと。これは,すばらしい。しかも,16MBのものだがメモリカードも付属するという。しかしよく見れば,そのメモリカードはSDカードやCFカードではなく,xDカードとのこと。なるほど,そこが安さの秘密か?

と,まあ,さまざまな「ノイズ」のおかげで,その気になりかけていたチノン「ジェネシス」を買う気も失せてしまったのである。まあ,こんな日もたまにはあるだろう。もしかすると,後で悔やむことになるかもしれないが。
 ここで,「中古カメラ道・心得の条」を復習しておこう。


一、中古物件は一期一会。
一、自分が欲しい物は他人も欲しい。
一、買っても後悔、買わずとも後悔。
  同じ後悔するなら、買って後悔しよう。


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