撮影日記


2010年02月02日(火) 天気:雨のち曇

2222の日

2つのサイコロに同じ目が出ることを「ゾロ目」という。今日は,2月2日,すなわちゾロ目の日である。しかも平成22年2月2日,2が4つ並ぶのだ。この前にこのように数字がそろった日は,平成11年11月11日だから,およそ10年ぶりのことである。ゾロ目はいわば博打用語であり,博打の場でなければ,ゾロ目にとくに意味はない。つまりゾロ目の日もまったく無意味なものなのだが,こういうものを楽しむ心のゆとりは必要だろう。たとえばウェブページに取りつけられたアクセスカウンタなどでも数字がたくさんそろったりキリ番だったりしたら,少しはうれしいじゃないか(笑)。なお,次回,数字がたくさんそろう日は,平成22年2月22日である。20日後だ。
 数字がたくさんそろう日には,駅の入場券がよく売れるという。そろった数字が印刷されたきっぷを収集したい人があるということだ。ただ,年号ではなく西暦で考えていたら,このようなことには気がつかないだろう。日本以外の国の人には,なぜこの日に日本で入場券がいつもよりたくさん売れるのか気がつかないかもしれない。いつもの2月2日となにが違うのか?今日はいったいなんの記念日なのか?と。

最近はカラーネガフィルムをナニワカラーキットNで処理するようになったので,ある程度,撮影済みのフィルムがたまらないと,現像をしなくなってしまった。10月から11月にかけて「ホビージュニアカメラ」で撮ったフィルム(2009年10月12日の日記を参照)がようやく現像できたのである。
 「ホビージュニアカメラ」は,ボルタフィルムを使うトイカメラである。発売されたのは,1970年代なかばから1980年ころにかけてのものであろう。そんなに古いものではないが,ボルタフィルムがメジャーな存在だった末期の製品だったのではないかと思う。
 ボルタフィルムは,120フィルムのように裏紙つきのロールフィルムである。そのスプールは127フィルムのように細いもので,巻かれているフィルムの幅は,35mmフィルムと同じである。つまり裏紙とスプールがあれば,種類が豊富で入手しやすい135フィルム(パトローネ入り35mmフィルム)の中身を巻きかえて利用することができる。35mmフィルムの両側には,フィルムを送るためのパーフォレーションと呼ばれる穴がある。ボルタフィルムを使うカメラの構造上,パーフォレーションは必要ない。パーフォレーションの部分まで使えば,より大きなサイズの画像が得られるのだが,ボルタフィルムを使うカメラの標準的な画面サイズは24mm×36mm,つまりライカ判とほぼ同じ。つまり,パーフォレーションがあっても問題ないようになっている。おそらく,ボルタフィルムはもともと,パーフォレーションのある35mmフィルムを流用してつくられたものだったのだろう。製造のことを考えれば,それが合理的というものだ。

さて,この秋に「ホビージュニアカメラ」で使ったフィルムは2本。1本は,カメラを入手したときに付属していたライトパンカラーII,もう1本は,ライトパンカラーIIの撮影後,そのスプールと裏紙にDNPセンチュリア100を巻きかえたものである。
 問題は,ライトパンカラーIIである。その使用期限は,1982年。30年近く前に期限が切れているのだ。これが冷蔵あるいは冷凍保存されていたのであれば,まだしも。おそらくは常温保存(保存というより放置?)されていた可能性が高い。いや,たぶんそうだろう。はたして現像してみたところ,DNPセンチュリア100のほうはちゃんと画像があらわれたのに対し,ライトパンカラーIIのほうは真っ黒にカブっていたのである。保管状態の悪い,古いフィルムを使うと,どうしてもこうなってしまうということだろうか。あるいは,ライトパンカラーIIをナニワカラーキットNで現像してはいけなかったのだろうか?
 こういう古いフィルムを使うのは,一種の博打みたいなものかもしれない。ただ,この博打は負けてもいい勝負だった。勝つこと(きちんとした画像を得ること)が目的だったのではなく,スプールと裏紙を流用することが主目的だったのだ。

HOBBY JUNIOR CAMERA, DAISHIN LENS 35mm F8, DNP CENTURIA100

現代のフィルムの力もあるのだろうか,日中ひなたで撮った画像は,こんな感じである。ちょっとカブってしまっているようだが。


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