撮影日記


2009年12月31日(水) 天気:晴 だけど強風

おおさか東線

「朋あり遠方より来る,亦楽しからずや。」
 有名なフレーズであるが,出典は意外と忘れられているのではないだろうか。儒学の要にあたる「四書」の1つとされ,孔子や孔子と弟子,孔子の弟子どうしの問答などを集めた書物である「論語」の冒頭にあるフレーズである。このフレーズが語るのは,文字どおり「あたりまえ」なことにすぎないが,それをあたりまえのこととして楽しめるのは,じつにありがたいことである。

ということで,東京から友人がやってくる。朝早くに,大阪駅に着くという。寝台急行列車「銀河」はすでに廃止になっている。では,友人はいったいどうやって来るのか?ちょっと回り道して,急行「きたぐに」でやってくるという。急行「きたぐに」は,新潟と大阪の間を結ぶ夜行列車である。A寝台,B寝台のほか,グリーン車指定席と普通車自由席も連結されている。「ゆったり行きたい」か「安く行きたい」か,さまざまな要望にこたえられる列車も,もはや貴重な存在だ。
 友人の来阪目的は,「おおさか東線」に乗ること。これに乗れば,JR西日本の路線を全線乗車したことになるそうだ。「おおさか東線」は,久宝寺駅と放出駅との間を結ぶ,2008年3月にあたらしく開通した路線である。東大阪市域を南北に結ぶ路線としてつくられ,将来は新大阪駅まで延長されることになっている。

友人は,大阪駅を7:44に発車する電車に乗って,久宝寺駅に向かいたいとのこと。急行「きたぐに」の大阪駅到着予定は,6:48。ゆっくりと朝食も楽しめる,そんな計画である。
 ところが,事はスムーズに運ばない。
 昨夜の北陸地方は,激しい風だったとのこと。強風のため,急行「きたぐに」に遅れが発生した。車内アナウンスによれば,大阪駅到着は7:40ころになるという。やばい。大阪駅に着いたら,ダッシュしていただかねば。私は,7:30ころに大阪駅に着くように,大阪環状線の電車に乗った。そのとき,友人からの連絡があった。「大阪駅到着は7:30ころらしい。」と。
 大阪環状線の電車が,大阪駅に着く。ホームに降りて東海道本線の方に目をやれば,ちょうど急行「きたぐに」がホームにすべりこんできた。残念だが,友人には朝食の時間はない。すまん,私は先に朝食を済ませておいた(笑)。

友人は,予定通りJR西日本の完乗を達成して,10時の「のぞみ」で東京へ帰って行った。

その後,梅田に立ち寄ってみると,八百冨写真機店の大阪駅中央店が12月31日だというのに営業しているではないか。さっそく,ジャンクカメラを物色してみる。カウンタ上に置いてあった,AF Zoom-NIKKOR 35-105mm F3.5-4.5Sが少し気になる。このクラスのズームレンズを,実はもっていないのだ。だが,今回はいろいろとほかに買いたいものがあるので,不要不急のレンズをここでお迎えすることはなかった。そのほか,とくにめぼしいものは,見あたらない。
 結局,今年さいごに入手したカメラは,コニカ「TOMATO」ということになったのであった。


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