撮影日記


2008年11月02日(日) 天気:曇

小豆島でステレオ写真を撮る

1泊2日で,小豆島へ行くことになった。
 さて,どんなカメラをもって行こうか。
 もちろん,出張ではないし,撮影等を目的にした個人旅行でもない。いわゆる親睦を深める等を目的とした,団体旅行である。
 だから,手間のかかるカメラ,大荷物になってしまうようなカメラを選ぶわけにはいかない。また,あくまでも団体旅行であり,1つの地点に好きなだけ,長時間滞在していられるわけではない。だから,ささっと撮れるカメラが適している。

それならば,ディジタルカメラが最適ではないか。
 うむ,たしかにそうである。Nikon D70様にAF-S DX Zoom-NIKKOR ED18mm-70mm F3.5-4.5Gを装着しておけば,ほとんどの被写体に対応できるだろうし,荷物にもならない。
 だが,それでは「おもしろくない」じゃないか(^_^)

それならば,すなおに35mm判一眼レフカメラにすればよいだろう。
 うむ,たしかにそうである。ニコンやキヤノンのAF一眼レフに標準ズームレンズを組み合わせておけば,まあ,たいていの被写体に対応できるだろうし,荷物にもならない。
 だが,それでも「おもしろくない」じゃないか(^_^)
 ちゃんとした一眼レフカメラで撮れば,ちゃんと写るんだから,おもしろくない。

さて。

小豆島旅行では,寒霞渓というところにも立ち寄ることがわかった。運よく紅葉のタイミングにあえば,とてもきれいな風景に出会えるらしい。それならば,中判カメラをもって行きたいものだ。
 そうだ,35mm一眼レフカメラではなく,ZENZA BRONICA ETRSをもって行くのはどうだろうか。ZENZA BRONICA ETRSならば,120フィルムで15枚撮りだ。1泊2日の団体旅行のついでに撮るなら,枚数の面から言っても,手ごろだろう。荷物も小さくて済む。

しかし,これでもいまひとつ「おもしろくない」。

ZENZA BRONICA ETRSなら,たぶんそこそこ「きれい」な写真を残せるだろう。しかし,きれいなだけの写真を,あとから自分が見て楽しめるだろうか?また,お天気があいまいな状況だったら,その「きれい」さも十分に得られないかもしれない。
 旅行に行って撮った写真を後から自分で楽しもうと思えば,ステレオ写真にするというのも1つの方法だろう。

ということで,ZENZA BRONICA ETRSとKODAK STEREO CAMERAをもって行くことにしたのである。

さて,寒霞渓に立ち寄ったのは,11月1日のこと。あいにく,紅葉にはもう少し早い状況である。紅葉の盛りに,ロープウエイからの眺めは,さぞや見事なことであろう。ZENZA BRONICA ETRSの出番はなく,活躍するのは,携帯電話機のディジタルカメラ機能なのであった(笑)。

寒霞渓ロープウエイからの眺め
携帯電話機のディジタルカメラ機能による

次に立ち寄ったのは「お猿の国」。数100頭のサルが餌付けされているとのこと。今日は望遠レンズを用意していないし,すでに明るさも十分ではないので,個々のサルの顔を撮ってもおもしろくない。こんなときは,サルの配置を立体的に楽しめるように,群れをKODAK STEREO CAMERAで撮ってみることにする。

KODAK STEREO CAMERA, Kodak Anaston Lens 35mm F3.5, UC400

そして今日は,壺井栄の「二十四の瞳」の舞台になった「岬の分教場」の近くにある,映画村だ。ステレオ写真にしたときにその配置が楽しめそうな,先生と子どもたちが遊ぶ像をまず撮ってみる。周囲は小規模ながらコスモスが咲き乱れており,それらを組み合わせると,色彩的にも変化が出てきて,おもしろくなりそうだ。

KODAK STEREO CAMERA, Kodak Anaston Lens 35mm F3.5, UC400

海岸へ出てみると,分教場の建物とボンネットバスが配置されている。ボンネットバスという「形」も,ステレオ写真にして立体視すると,おもしろそうである。

KODAK STEREO CAMERA, Kodak Anaston Lens 35mm F3.5, UC400

結局,ZENZA BRONICA ETRSでは120フィルムを1本,KODAK STEREO CAMERAでは36枚撮りフィルムを1本,それぞれちょうど使いきった。そして,帰ってきてから見返して楽しんでいる写真は,KODAK STEREO CAMERAで撮った,ステレオ写真ばかりだったりする。(笑)
 しかし,それにも負けず劣らず,携帯電話機のディジタルカメラ機能も使っていたのである。じっくり構えて撮るには,ディジタルカメラは物足りない。しかし,気負わずに撮るならば,やはりディジタルカメラは便利なのだ。
 携帯電話機のディジタルカメラ機能がけっこう使えたりするので,旅行などにカメラをもって行くときには,中判カメラやクラシックカメラなどを選んでおく方が,なにかと「おもしろい」のではないだろうか。


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