撮影日記


2008年10月25日(土) 天気:くもり

TENAX用フィルムをつくる

ゲルツのテナックスで撮影するためには,フィルムをつくらなければならない。ちょうどよい大きさにフィルムをカットし,1枚ずつホルダに詰めるという作業が必要になる。これを暗室内でおこなうために厚紙で型紙をつくったのだが,そこにガイドレールのようなものがあれば,もっと作業が楽になるのではないかと考えた(2008年10月16日の日記を参照)。

Vest Pocket TENAX用のフィルムは,厚い4×5判シートフィルムから切り出すのがよいと思う。しかし,4×5判シートフィルムは,個人的にはカラーポジフィルムばかり使い,カラーネガフィルムは使うことがない。テナックスのためだけに買うのも,少々もったいない話である。そこで,やはり120ロールフィルムから,楽に切り出すことを考えたい。
 120ロールフィルムはかなり強くカールしているため,細い溝のようなところを通すようにすれば,たぶん扱いやすくなるだろう。そこで,今回は厚紙ではなく,「プラ板」を使ってみることにした。プラ板は,プラスチックの薄い板で,工作が容易である。どちらかというと,子どもの工作に使われるような素材だ。
 ダイソーでA4判のプラ板を1枚,買ってきた。実際に紙などを切りながら,少しずつ窓の大きさを調整していきたいので,実に安直に,両面テープで固定している(笑)。

プラ板と両面テープで作成した型枠。

ということで,このような型枠が完成した。これによって,120ロールフィルムからVest Pocket TENAX用のアトム判シートフィルムを切り出す作業が少しは楽になる。
 このあとも暗室内で,乾板ホルダに,切り出したフィルムと圧板代わりのプラスチックの板を入れるのだが,このプラスチック板による不要な反射はできるだ防ぎたい。このような場合,いろいろな塗料を工夫して使っている方を見かけるが,私は安直に,フィルムとプラスチック板の間に,120ロールフィルムの裏紙をはさむことにした。120ロールフィルムの裏にいつもついている紙なんだから,120ロールフィルムに悪い影響を与えることはないだろう。

Vest Pocket TENAX用乾板ホルダにフィルムを装填する。

ホルダに,カットしたフィルムを入れる。

120ロールフィルムの裏紙を,黒い方がフィルムの側になるよう重ねる。

プラスチックの板で,全体を押さえられるようにする。
 これで,ふたを閉じれば,撮影準備は完了だ。

プラスチックで型枠をつくったことで,フィルムの切り出しそして装填が容易になった。同様に,パックフィルムホルダ用の型枠をつくろうと思う。さらに,ベスト判フィルムを切り出すための型枠をつくるのも,おもしろいかもしれない。


← 前のページ もくじ 次のページ →