撮影日記


2008年06月17日(火) 天気:晴

「X」は改良の証し?

この2月に,Nikon F-501を入手した(2008年2月2日の日記を参照)。これで,「F3ケタシリーズ」がいちおう揃ったことになる。「F3ケタシリーズ」とは,「F−n01」という名称(nは任意の整数)を与えられているシリーズである。nにあてはまる値は,具体的には次のようなものがある。

  • n=3:F-301
  • n=4:F-401
  • n=5:F-501
  • n=6:F-601
  • n=8:F-801
  • 最初に発売されたのは,F-301であった。これは,ニコンではじめての電動ワインダーを内蔵した35mm判一眼レフカメラであった。絞り優先AEとプログラムAEの使えるマルチモードAEカメラでもあり,電動ワインダー内蔵とマルチモードAEは,「F3ケタシリーズ」に共通する特徴ということができる。
     次に発売されたのは,F-501であった。これは,ニコンではじめてカメラボディにレンズ駆動用モーターを内蔵させた35mm判AF一眼レフカメラであった。外観はF-301とほぼ同じものとなっている。
     次に発売されたのは,F-401であった。これは,ニコンではじめてフラッシュを内蔵させた35mm判一眼レフカメラである。AFについてはF-501よりも改良されており,F-501より暗いレンズでもAFが動作するということになっている。マルチモードAEカメラであるが,絞り値などの情報を電気的に伝達する方式のAFレンズ専用カメラとなり,そういう意味ではスペックダウンである。フラッシュを内蔵させたことも含めて,おもに初心者を対象にしたエントリーモデルとして企画されたのであろう。なお,TC-16AS(2008年4月25日の日記を参照)も利用できない。
     このあと,上位モデルF-801やフラッシュ内蔵のF-601なども登場し,「F3ケタシリーズ」が確立することになる。

    「F3ケタシリーズ」はさらに改良が進み,おもにAF性能等の改良がされたF-401S,F-801S,さらにF-401Xが発売された。「S」や「X」は,「改良モデル」をあらわす記号のように扱われている。これがF-401Xである。

    F-401Xは,F-401と同様に,絞り等の情報伝達を電気信号のやりとりだけでおこなうようになっている。そのため,電気接点のないマニュアルフォーカス用のニッコールレンズは,装着できても露出計が使えないという制約がある。また,操作方法もF-401と共通のもので,構えたときの右手の位置にシャッター速度と絞りのダイアルが配置されている。シャッター速度ダイアルを「A」にすれば絞り優先AE,絞りダイアルを「S」にすればシャッター速度優先AE,それぞれ「A」と「S」にすればプログラムAEになる。実に合理的でシンプルなユーザインタフェースである。ボディ側のダイアルで絞りを決めるようになったのは,ニコンではF-401が最初であった。このため,レンズに絞りリングのない最近の「Gタイプレンズ」でも,問題なく使用できるようになっているのは,F-401シリーズの長所といえる。また,電源は単3乾電池4本であるが,フラッシュ内蔵35mm判一眼レフカメラで,電源が単3乾電池4本のものは,ほかに例がない。そのかわり,最近のエントリーモデルのカメラにくらべると,かなり重くなっている・・・・これは,しかたないか。
     F-401とF-401Xの使いごこちをくらべてみると,やはりF-401Xの方がAF動作が速く感じられる。いや,F-401が遅すぎる,というべきかもしれない。ともあれ,「X」は改良されたモデルである証しなのだ。そうだ,「マックスコーヒー」も「マックスコーヒーX」に改良されていた(2008年6月8日の日記を参照)じゃないか(笑)。

    こうなると,F90とその改良型であるF90Xもほしくなるのであった(笑)。
     いや,その前に,「F3ケタシリーズ」をコンプリートさせた方がいいだろうか?たしかに,F-401SやF-801Sなども,かなり安価に入手できる状況にあるとは思う。しかし,「F3ケタシリーズ」をコンプリートするには,F-601Mという少しレアな存在の機種を入手しなければならず,このハードルは少々高いと予想されるのである。
     ま,縁があるなら,いずれ「よい出会い」があるだろう。


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