撮影日記


2008年03月23日(日) 天気:雨

そうだ 銚子、行こう。(2)

昨日(2008年3月22日)の日記のつづき。
 犬吠埼は,とにかく風が強かった。どれくらい風が強かったか。とりあえずこの画像をご覧いただきたい。

この黄色い缶は,ジョージアの「マックスコーヒー」というドリンクである。千葉県,茨城県など,関東地方の一部にしか出回っておらず,とくに,千葉県での人気が高いという。よく目立つ,黄色い缶でありながら,たしかにこれまで見た記憶がない。コカ・コーラの赤い自動販売機に「マックスコーヒー」が入っていると,よく目立つようだ。そして,犬吠埼にある自動販売機にも,「マックスコーヒー」は当然のように用意されている。
 ふだん私は,缶コーヒーを飲まないのだが,これは話のネタにぜひ飲んでおこうと考えた。缶を開ける前に,記念に(笑)画像をつくっておこうと,このように置いてみたのだが・・・・風に吹かれて,すぐに倒れるのである。立てても,立てても,すぐに倒れる。雨は降っていない,よい天気であるが,風ニモマケズというわけにはいかないようだ。決して,空き缶ではない。中身の詰まった状態の缶でありながら,まったく耐えられない強さの風なのである。
 この後。中身を飲んでしまった缶は,油断した瞬間,あっという間に手の届かないところへ転がっていってしまったことは,言うまでもないだろう。回収してゴミ箱へ連れて行くのにも,一苦労あったのである。そうそう,肝心の「マックスコーヒー」の味であるが,一言でいえば「甘い」。とにかく甘い,すさまじく甘い。きっと,人それぞれ,好みによって評価は大きくわかれることだろう。

ま,ともかく。それくらい,強い風が吹いていたのだ。灯台の見学はできなかったものの,犬吠埼の強い風を全身に満喫できたのだから,とりあえず満足である。午後から都内で用事があるので,銚子発10:51の千葉行き普通電車で戻ることにしよう。

銚子電鉄の犬吠駅は,観光地にふさわしい立派な駅舎をもっている。今朝,着いたときにはまだ,売店等が開いておらずひっそりとしていたものだが,今は活気にあふれている。屋外では,オープンカフェの開店準備がなされているようだし,駅舎内の売店では,あの「ぬれ煎餅」(2006年12月15日の日記を参照)がつぎつぎに焼かれている。
 さて,今日,使っている1日乗車券「孤廻手形」には,ちょっとした「オマケ」として「ぬれ煎餅 1枚サービス券」がついている。犬吠駅の売店で,ぬれ煎餅1枚と交換してもらえるというものだ。ただ,ぬれ煎餅1枚を交換してもらうついでに,それとは別に1袋買ってしまったのだから,見事に作戦にひっかかってしまったということかもしれない。もちろん,なにも買わなくても問題はない。なにも買わずに,ぬれ煎餅を交換してもらっている人も,たしかにいたのである。

銚子電鉄「犬吠」駅
「孤廻手形」には,「ぬれ煎餅」サービス券がついている

ぬれ煎餅も買ったので銚子駅に戻る電車に乗ったが,まだ少し時間に余裕がある。だから,途中,どこかで降りてみようと思った。関東地方でもっとも東にあるという海鹿あしかじま駅も話のネタによさそうだし,上り電車と下り電車が交換するかさがみくろはえ駅で降りるのもおもしろそうだ。銚子電鉄で,上り電車と下り電車が交換できるのは笠上黒生駅だけであり,そこではスタフの交換がおこなわれている。安全設備としては,きわめてプリミティブなしくみであると言えるだろう。ところが,乗っている電車は801号。そのレトロな車内の雰囲気に呑まれて,降りるきっかけを失い続けていた。そのとき前方に,線路をまたぐ陸橋が見えた。その陸橋の上から電車を眺めたくなり,降りることにした。そこはもとちょう駅。陸橋の上で,さっきまで乗っていた801号が銚子駅まで行って戻ってくるのを待つ。

銚子電鉄「本銚子」駅

そして,笠上黒生駅で交換してきた銚子行きに乗って,あらためて銚子駅に向かった。この電車はテレビゲームソフト「桃太郎電鉄」の広告がラッピングされた1001号である。801号よりは,新しそうな電車である。この日は,801号と1001号が,それぞれ1両ずつ,笠上黒生駅で交換しながら,なんども銚子駅と外川駅との間を往復していたようである。
 ところで,銚子電鉄の各駅には,コカ・コーラ社の自動販売機が必ず設置されているようだ。その自動販売機には,文字情報が表示できるようになっており,これによって銚子電鉄の運行状況が知らされるしくみになっているという。しばらく眺めていると,「不審な人を見かけたら,お金をもっていなくてもいいから,電車に逃げてきなさい」という子どもたちへの呼びかけも表示されていた。これも,地域とともに歩んでいこうとする鉄道会社の姿勢をアピールしている一面であると言えるだろう。
 この自動販売機にも,当然のように「マックスコーヒー」は入っているのである。

さて,銚子駅から乗った総武本線の千葉行き電車は,決して新しいとは言い難い,青と白に塗られたいわゆる「スカ色(横須賀線色)」の113系電車である。車内は,期待通りの4人掛けボックスシートだ。車内は空いており,ボックスシートを独占できる。窓際についた小さなテーブルにお茶を置き,銚子電鉄の犬吠駅で交換してもらった「ぬれ煎餅」を食べる。「ああ,電車で旅をしているんだなあ」と感じる,至福のひとときである。

しかし。千葉駅に近づくにつれて,だんだんと車内が混雑してくる。旭駅ですでにボックス席を独占できない状態になり,佐倉駅を過ぎるころには,通路にも多くの人が立っている状態。このあと千葉駅で乗り換えて,東京駅まで混雑した状態が続くのか?と思うと少しぞっとするが,千葉駅から乗りかえた久里浜行き電車は11両の長い編成で,そのせいか,わりとゆったり座れたものである。
 ともあれこうして,銚子までの小旅行を無事に終えることができたのであった。

画像はすべて,携帯電話機のディジタルカメラ機能による。


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