撮影日記


2008年03月02日(日) 天気:晴

普通列車で広島から福島へ行く(1)

3月になった。「青春18きっぷ」のシーズン突入である。
 「青春18きっぷ」は,いわゆる春休み,夏休み,冬休み期間を中心に発売されている,「全国のJR線の普通列車(特急券,急行券が不要の列車)に1日乗り放題」の乗車券である。このような「割引サービス」には,もちろんそれなりの制約がある。まず1つは,有効期間が1シーズン中のみであることだ。たとえばいま発売されている「青春18きっぷ」の発売期間は,2008年2月20日から2008年3月31日までで,有効期間は2008年3月1日から2008年4月10日までとなっている。1日乗り放題の切符5回分が1枚にまとまった切符で,1人が5日にわけて利用することもできるし,5人が1日で利用してもよい。そのかわり,5枚にわけて使うことができないので,複数の人が同時に利用したいなら,まったく同じように行動しなければならない。ともあれ,発売期間中に,うまく使いきらなければならないという制約になっている。かつては,「1日乗り放題」の切符が5枚綴じられた状態で売られていたので,1枚ずつばらして5人がそれぞれ自由に使うこともできたから,期間内に使い切りやすかった。そういう意味では制約がきつくなったと言える。それでも,この切符の発売額は11500円で,1回分は2300円である。それだけの制約があっても,2300円で1日乗り放題というのは,やはり安いのである。
 別の制約としては,特急券や急行券を購入しても,別途,乗車券も購入しなければ,特急列車や急行列車に乗ることはできない,というものがある。ただし,普通列車が運転されていない一部の線区では,区間等を限定して,特急列車の普通車自由席に乗ることができるようになっている。
 ところで,切符の名称にある「18」は,その前につけられた「青春」ということばと合わせて考えれば,おそらく「年齢」をイメージしたものであると思われる。だからとって,18歳の人しか使用できない,というわけではなく,とくに年齢制限といった制約は設けられていない。「お金はあまりないけれど,時間はたっぷりあって,いろいろな経験をしてみたい」というイメージが18歳という年齢にある,ということなのかもしれない。

ということで,昨日(2008年3月1日)の日記の続き。
 「お昼前には出かける用事がある」のだが,その「用事」の目的地は,福島である。福島というと東北地方か?と思う方があるかもしれないが,目的地は大阪府というか大阪市の福島である。たとえば,大阪環状線で大阪駅の隣の駅が,福島駅である。
 かつて,大学生のころには,大阪と広島の間を「青春18きっぷ」で行き来したことが何度もある。すなおに山陽本線を6時間かけて移動したこともあれば,芸備線と姫新線を経由して移動したこともある。時間に余裕があったからこそ,可能だったことだ。
 さて,福島に用事があるのは翌日だったわけで,この日はただ移動するだけである。そこで,在来線の普通列車を乗り継いで,広島から大阪へ向かうことにした。一昨年,途中で明石に立ち寄る用があったので,大阪から広島へ普通列車を乗り継いで移動したことがあったが(2006年11月6日の日記を参照),今回は逆向きということになる。「青春18きっぷ」の利用も考えたが,今回「青春18きっぷ」を利用したとしても,残り4回を使うかどうかはまったく不透明である。まあ,使う見込みがたたなければ,金券ショップに売ったりすればいいのかもしれないが,それもなんだか面倒くさい。すなおに自動券売機で大阪までの乗車券を購入して,電車に乗ったのである。

横川駅から乗った電車は,新山口発の「快速シティライナー 岡山行き」である。広島駅では乗り降りが多いので,もし電車が混んでいても広島駅でなんとか座れるだろうと期待していたのだが,横川駅でも電車はじゅうぶんに空いていた。進行方向右側の窓際に席を占め,しばしのんびりと過ごすことにする。
 進行方向右側の席を選んだのは席が空いていたのもあるが,糸崎駅から尾道駅あたりにかけて,海がよく見えるのを楽しみたいと考えたからでもある。しかし,時刻はお昼前。進行方向右側には強烈な日差しがあり,暖かいどころか暑いくらいである。どうりで,席が空いているはずだ。
 この電車は,扉が片側2か所で,扉と扉の間に2人掛けの転換シートがずらりと並ぶ,115系3000番台と呼ばれる電車である。「青春18きっぷ」をよく利用していたころは,旧来の向かい合わせのボックス席の電車よりも落ち着けるので,この車両にあたると少しうれしかったものだ。あれから20年くらい経って,当時はまだ新しかったこの電車もすっかり旧型の部類に含まれるようになったようだが,相変わらず落ち着ける車両であることは間違いない。窓枠のところの幅も広いので,上の画像のように,お茶なども置きやすくてありがたい。

話が少々長くなりそうなので,つづきはまた明日♪

画像はいずれも携帯電話機のディジタルカメラ機能による。


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