撮影日記


2008年01月27日(日) 天気:曇ときどき晴

イリヤ・カバコフを見に行く

広島市現代美術館で開催されている,「イリヤ・カバコフ 世界図鑑」という展示を見に行った。きっぷをいただいていたのだが,なかなか行く時間を取ることができず,ようやく最終日の今日,行くことができたのである。イリヤ・カバコフ氏は,ソ連において,子ども向けの絵本の挿絵などを描いてきた作家である。会場にあった解説等によると,ソ連では,絵本の文章を書く人と絵を描く人は別になっているのが普通で,いずれも,編集者の統制下にあるという。編集者は,国家の統制下にあるといい,必ずしも自由な創作活動ができるような状況ではなかったようだ。そのほか,国家の明るい未来を感じられるように,人物の表情は「楽天的」でなければならない,という制約もあった旨の解説もあった。言われてみればなるほどと思わされる。ところで,描かれている女性が,あまり女性っぽく見えなかったりする例がいくつか見られた。それは,ソ連における絵について全体的に言えることなのか,イリヤ・カバコフ氏の作風によるものなのか,あるいは,民族的な容姿の特徴等も影響しているのかもしれないがそれはよくわからない。

画像は携帯電話機のディジタルカメラ機能によるもの 以下同

さて,横川あたりから広島市現代美術館に行くルートは,大きく分けて2つある。1つは,広島電鉄の路面電車で「比治山下」まで乗り,そこから歩いて比治山を登るものである。
 「横川駅」からの電車は,7系統の「広電前」行き(朝のラッシュ時等に「広島港(宇品)」行きがあるが,大半の電車は「広電前」行きである)と8系統の「江波」行きがある。どちらも「比治山下」には直通せず,乗り換えが必要である。また,途中で「広島駅」行きあるいは「広島港(宇品)」行きに乗り換えたとしても,やはり「比治山下」には直通しない。5系統の電車は「広島駅」−「的場町」−「皆実町6丁目」−「広島港(宇品)」というルートを走るため,もう一度,「的場町」あるいは「皆実町6丁目」での乗り換えが必要になる。
 とりあえず乗った電車は,7系統「広電前」行きである。「十日市町」あたりで「広島駅」行きに乗り換えようかと思っていたが,なんとなく終点の「広電前」まで乗ってしまった。そこで後続の「広島港(宇品)」行きに乗り換え,さらに乗り換えて「比治山下」に到着である。ルートとしてはやや回り道なこともあってか,40分くらいはかかるだろうか。
 さて,「比治山下」から比治山へあがっていく道を進むと,すぐに,現代美術館への近道を示す案内標識がある。

小さな文字で付け加えられているが,このルートは「急な階段」である。膝などに不安のある方には,おすすめできないかもしれない。

少しでも楽に・・・・と思う方は,横川駅前からだと,「23-1 比治山トンネル経由 大学病院」行きの広島バスに「段原中央」まで乗るとよい。なお,比治山トンネルを経由しない「23 大学病院」行きと間違えないように。「段原中央」バス停は,ショッピングセンター「SATY」の前である。楽に山にあがる,というと,ケーブルカーやロープウエイなどを連想するかもしれないが,比治山はそんな大げさな山ではない。
 そういえば,江ノ島では「エスカー」を利用すると楽に山にあがることができる。「エスカー」とはなにか?有料らしいので,ケーブルカーやロープウエイの一種ではないか?と思う人もあるだろう。しかし,実際に行くと驚くはずだ。それは,エスカレーターなのである。幼少時から「江ノ島エスカー」を知っている人は驚かないだろうが,エスカレーターというと駅やデパート等にあって,階段のかわりに無料で利用できるものだ,という認識をもっている多数の人にとって,有料のエスカレーターには驚きを禁じえないと思う。デパートのエレベーターは無料で利用できるが,展望台などへ行くエレベーターも有料じゃないか,という指摘があるかもしれないが,その場合,有料なのは展望台などへの入場料ではないだろうか。そして,そのエレベーター以外の手段ではその展望台に行けないようになっているのではないだろうか。
 話が反れた。
 「SATY」から比治山へあがっていくエスカレーターがあるのだ。これを利用すると楽である。これには「比治山スカイウォーク」という名前がつけられている。もちろん,無料で利用できる。下からだと,まず,やや傾斜したムービングロードを2本,乗り継ぐようになっている。そして,大きなエスカレーターで一気に山をあがるのだ。

「イリヤ・カバコフ 世界図鑑」鑑賞後は,「比治山スカイウォーク」の方から比治山を降りることにした。

23-1系統の広島バスは,八丁堀から紙屋町の混雑したところを経由したり基町アパートの中へ入りこんだりするために少々時間がかかるが,それでも「段原中央」から「横川駅前」まで30分くらいで結んでくれる。広島電鉄の路面電車を乗り継ぐより少し速い。そのかわり,少し高い。どちらを利用するかは気分次第というところか。

さて,最近,広島市現代美術館でロシア(ソ連)の作品を紹介することが多いような気がする。今年は久しぶりに,いわゆるロシアカメラ(ソ連製カメラ)を使ってみようという気が強くなってくるのであった。


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