撮影日記


2007年11月04日(日) 天気:晴

熊本城天守閣へあがる

日本三大名城の1つとして数えられる熊本城は,今年,築城400年にあたるという。「日本三大○○」というものはたくさんあるが,熊本城を日本三大名城の1つとして数える場合の観点は,熊本城の機能性を重視したものだという。城は,本来,戦争のときに利用するものである。実際の戦闘にどれだけ役に立つか,ということが重要だとする考え方である。その考え方における日本三大名城とは,熊本城のほかには名古屋城と大阪城が該当するとのことだ。

さて,熊本城は築城400年を迎えるにあたって,大規模な修理や復元作業がおこなわれている。どうも今の時期は天守閣の修理にとりかかっているらしいのだが,ちょうど博多へ行く用事があったので,そのついでに熊本まで足を伸ばしてみることにした。通町(とおりちょう)筋という熊本市内の繁華街近くのビジネスホテルに1泊し,朝,8時半ころに熊本城へ向かった。通町筋から歩いて10分もかからずに熊本城へ入る門に到達する。入場料を見ると,通常500円のところが,「修理中で天守閣にあがれない」ことから300円に値下げされている。せっかく熊本まで来たのだが,修理中なら天守閣にあがれないのもしかたない。
 とりあえずは,入ったところとは反対側の門へ急いだ。その門から,無料のガイドが1時間おきに出発するとのことである。観光地における無料のガイドということで,なんとなく「シルバー人材センター」のようなところから派遣されたボランティアの人によるものかなと想像していた。しかし,予想に反して実際に案内してくださったのは,若い女性のスタッフであった。その人の話によると,「天守閣の修理は11月1日にはじまった」「そのため,11月1日から入場料が300円に値下げになった」とのことである。そうか,前の週に訪れることができたら,天守閣にあがることができたのか・・・・と思ったが,実際にはそうではない。なんと,今日もまだ,天守閣にあがることができるという。結局,11月1日から工事がはじまったというものの,1日,2日は,工事のための資材を運びこんだだけで終わり,3日,4日はそれぞれ祝日に日曜日ということで工事はお休みである。つまり,実際に天守閣へあがれなくなるのは,明日5日からだということだ。
 そう,ぎりぎり間に合ったのである。
 お話によると,天守閣の屋根を修理しなければならないため,最終的にはその周囲を足場で囲んでの作業になるという。そうなると,天守閣を外から見ることもできなくなるのだから,まさにぎりぎりセーフといったところである。

Nikon F3, Ai NIKKOR 28mm F2.8, EB

熊本城は規模も大きく,のんびりと見学しているとあっという間にお昼を過ぎた。さらに,熊本城の北西側にある武家屋敷を見学すると14時半を回っていた。さて昼食を・・・・と思っても,そのあたりには食事のできそうなお店がない(コンビニエンスストアすらみあたらない!)。しかたなく熊本城を横切って通町筋まで戻り,なんとかラーメン店に入ったときには,もう16時近くになっていた。とりあえず,熊本城には,いずれ再訪したいものである。

今回,博多から熊本へ移動するときには,鹿児島本線の特急「リレーつばめ」号を利用した。そういえば,鹿児島本線の下り列車に乗るのは23年ぶり,2回目のことである。大学時代に,実習のために鹿児島へ行ったことがあるのだが,そのときに夜行急行列車「かいもん」の自由席を利用して以来のことだ(その帰路には,宮崎方面を経由している)。だから,昼間に鹿児島本線の列車に乗ったのははじめてである。車窓からは,建設中の九州新幹線の高架が並行している箇所が少なくなかった。
 次に熊本を訪れるのは,もしかしたら九州新幹線鹿児島ルートが全通してからのことかもしれない。


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