撮影日記


2007年09月29日(土) 天気:曇

カープ坊やの描かれたカメラ

先週「大洲カメラ」で見かけた,ゲルツの「アンゴー」というカメラが,どうにも気になるのであった。ポンと買えるような金額ではないものの,あのようなタイプのカメラも1つ持っておきたい。また,ゲルツの「テナックス」というカメラをすでにもっているので,その仲間もお迎えしてあげたい,という気にもなるのである。
 ともあれ金策はできていないので(笑),今日は「アンゴー」を購入するつもりはまったくない。ただ,もう一度,あのカメラを見ておきたい。ただそう思ったのである。そして訪れた「大洲カメラ」は閉まっていた・・・・。
 つまり,縁がなかったのである。「アンゴー」のことは,すっぱりとあきらめることにしよう。

気をとりなおして,久しぶりに「カメラのキタムラあけぼの」店にも足を延ばしてみることにした。大洲カメラからだと,荒神陸橋を渡り,JRの線路沿いにぶらぶら歩いてちょうどよい距離である。
 「カメラのキタムラあけぼの」店は,広島市内の「カメラのキタムラ」のなかでは,中古カメラのコーナーが充実している方である。単に商品が多いだけではない,ジャンクカメラのコーナーもちゃんと用意されているのだ。ジャンクコーナーが充実している中古カメラ店は,じつに楽しいのである。ジャンクカメラは,価格が安いだけではない。いちいち店員さんにお願いしなくても,いくらでも商品をさわることができるのだ。
 さて今日の目的は,キヤノンEFマウントレンズのジャンク品を入手することである。それを利用して,マウントアダプタのようなものができないものかと考えている。「アンゴー」とは縁がなかったようだが,EFマウントレンズとは縁があったようで,ジャンクワゴンのなかにはEFマウントのシグマの望遠ズームレンズがころがっていたのである。SIGMA 70-300mm F4-5.6 DL Macro super というレンズだ。300mm時にはマクロモードに切りかえることができ,そのときの最短撮影距離は約0.9m,撮影倍率は1/2倍の接写が可能なレンズである。外見にはとくにトラブルが生じているようには見えないのだが,ジャンクワゴンに放りこまれているということは,AFか絞りの動作になんらかのトラブルが含まれているのであろう。
 ところで,「カメラのキタムラあけぼの」店のジャンクカメラ/レンズは,1つ500円である。しかし,3つ買えば1200円(1つあたり400円),5つ買えば1500円(1つあたり300円)になる。「まとめ買いがおトク」なのだっ!そこで,ほかになにかおもしろそうなものはないかなあ,とジャンクワゴンをあさっていると,1台のカメラがそこに追加された。そこには,広島東洋カープのロゴと,「カープ坊や」が描かれている。このようなグッズは,たとえ「おもちゃ」カメラであっても保護しておかねばならない。

手にしたカメラをあらためて眺めていると,それはフジ「連写カルディア Byu〜n」であった。このカメラは,正面に8個のレンズをもっており,35mm判フィルムの「パノラマサイズ」2コマ分の画面に,8コマの写真を短時間に連続的に写しこむことができる。いわゆる連続写真を撮ることができる,特殊なカメラである。8コマを撮影する時間は3段階に切りかえることができ,もっとも遅い「中速」が2秒,「高速」が1.2秒,もっとも速い「超高速」が0.3秒ということになっている。0.3秒間に8コマということは,1コマあたり0.0375秒,1秒あたりに直せば約26コマに相当する超高速撮影が可能となる。1コマあたりの露光時間は1/250秒で,屋外での撮影で感度ISO400のフィルムを使用することが推奨されている。
 このような「おもしろい」しくみのカメラは,たとえ不動であってもコレクションとして所有しておきたいものだ。外見に傷みは目だたないが,電池ボックスをあけると接点が腐食しているのがわかる。電気回路がやられている可能性が高い。ただ,露出やピントは固定,巻き上げは手動なので,電源の必要な場所は,シャッターを動かすモーターだけであろうから,修理はなんとか可能ではないかと考えた。
 結局,先のシグマのズームレンズとこの「連写カルディア」を含めて,5台のカメラを購入した。1台あたり300円となったわけである。


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