撮影日記


2007年09月19日(水) 天気:晴

京セラ 210AF

先日の大洲カメラにて,ゲルツ「アンゴー」を購入するかわりに,店の奥にあったこのカメラを購入した。

京セラのAFシステム一眼レフカメラの1機種である,京セラ「210AF」である。発売当時,上位モデル「230AF」と下位モデル「200AF」の間に位置するものであった。このシリーズのカメラは1台ももっていなかったので,1つくらいもっておいてもいいだろう,という発想である。また,そういう発想で購入するのにも抵抗のない価格であったことは,もちろん重要なことである。
 京セラ「230AF」や「210AF」には,「ペンタフラッシュ」というオプション品が用意されているという,大きな特徴がある。「ペンタフラッシュ」は,カメラのペンタ部にかぶせて使う専用フラッシュである。当時はまだ,一眼レフカメラにフラッシュが内蔵されることが一般的ではなかったこともあり,これは大きな特徴となっていたようだ。
 ただ,残念なことに,今回入手した「210AF」には,「ペンタフラッシュ」は付属していなかった。ともあれ,このカメラに「ペンタフラッシュ」というオプション品が用意されていることは,重要である。今日の日記のオチ?にも関係するから,よく覚えておくこと(笑)。

さて,「210AF」を実際に手にしてみると,全体にコンパクトに感じられ,重さも苦になるようなものではない。これは,好感のもてる特徴である。
 AEモードの切りかえ,絞りやシャッター速度の変更は,左手側にあるボタンと,右手人差指のところにあるレバーを組み合わせておこなう。ボタンやレバーが使いやすい位置にあるせいか,意外と使い心地は悪くない。
 機能としては,プログラムAE,シャッター速度優先AE,絞り優先AE,マニュアルの各モードが用意されている。シャッター速度優先AE時に,シャッター速度が速すぎて露出不足になるときは,自動的にシャッター速度が遅くなり,適正な露出が得られるようになっている。これは,失敗を少なくするための機能であろう。この他にこのカメラの「いいところ」として,背面に「ケーブルレリーズ」用の穴があることがあげられる。専用リモートケーブルを使わなくてもいいのは,ありがたい。

しかし。このカメラは,「上位モデル」ではない。どちらかというと,廉価版モデルである。したがって,不満に感じる点も少なくない。
 まず,「露出補正」機能がない。そのような撮影条件には,「AEロック」機能で対応しろ,という姿勢のようである。フィルム感度設定は,DXコードによる自動設定専用のようで,手動で設定する機能はみあたらない。
 ファインダー内の情報表示も不親切すぎる。ファインダー内には,プログラムAEモードを示す表示,合焦表示,手ブレ警告表示しかない。シャッター速度や絞り値は,軍艦部のLCDに表示されるだけである。
 そして,最大の欠点といえるかもしれないことは,「露出計がない」ことである。マニュアル露出時に,適正露出を知る術が存在しないのである。このカメラは,基本的にAEで使うこと,とくにプログラムAEで気軽にパシャパシャ撮ることを前提に考えられているのであろう。

最後に,どうでもいい欠点(笑)。
 たいていの一眼レフカメラでは,レンズを取りつけたとき,ピントの指標が一番上にくるはずだ。しかし,「210AF」は少しずれたところでレンズが固定されるようになっている。どうやら,このカメラの特徴である「ペンタフラッシュ」をつけたときにも指標が見えなくならないように,配慮がされているようである。


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