撮影日記


2007年04月03日(火) 天気:曇のち晴

同じ撮るならアオらにゃソンソン

35mm判一眼レフカメラは,小型軽量で携帯も容易であり,超望遠レンズ,超広角レンズ,マクロレンズなどさまざまな交換レンズが活用でき,AEやAFなどの自動化も進んでいる。さまざまな撮影場面に,さまざまな撮影スタイルで対応できる,まさに万能なカメラと呼んでもいいであろう。
 そんな35mm判一眼レフカメラに「できない」ことはなんだろうか。まったく不可能というわけではないが,たとえば「アオリ」撮影をあげることができる。「アオリ」撮影に対応した交換レンズもあるが,一般に高価である。また,シフトだけに対応した交換レンズもあり,チルトにも対応するレンズはさらにかぎられてくる。
 アオリは,特殊な撮影法であると言えるが,アオリをおこなうことで,さまざまなおもしろい表現も可能になる。アオリは必ずしも必要ない機能かもしれないが,できないよりも,できる方がおもしろいことは間違いない。

だから,アオリのできるカメラやレンズがあれば,必要以上にアオリをしたくなるのである(笑)。

以前,PC-NIKKOR 35mm F3.5を入手してしばらくは,そればかり使っていたこともある。このレンズはシフトが可能なレンズであるが,チルトはできない。
 一方,マミヤプレススーパー23は,後部チルトアオリのみが可能なカメラである。事実上,アオリを活用できるのは100mm F3.5レンズ(沈胴式)を使用するときだけであるから,このカメラを使うと当然のように100mm F3.5レンズの使用頻度が高くなる。アオリができるなら,アオリをしなければソンなのである。
 たとえば,後部チルトを利用して,ピント面をごく浅くして撮ってみたりする。

Mamiya Press Super23, Mamiya-sekor 100mm F3.5, E100GP
Mamiya Press Super23, Mamiya-sekor 100mm F3.5, E100GP

あるいは,強引に手前のものと遠くのものにピントをこさせようとしたりする。

Mamiya Press Super23, Mamiya-sekor 100mm F3.5, E100GP
Mamiya Press Super23, Mamiya-sekor 100mm F3.5, E100GP

マミヤプレス用100mm F3.5レンズの最短撮影距離は1mだが,後部アオリ機能のための蛇腹を引き出すと,そのまま接写リングを使用するときのように近接撮影もしやすくなって,便利なのである。

自宅に咲いた花を撮るときなら,トヨビューを持ち出し,これにマミヤプレス用ロールフィルムホルダを取りつけて,激しくアオリして撮ることすら可能だ。ただしこの場合は,蛇腹を伸ばした量やアオリの量が大きすぎて,なかなか適切な露光を与えられない。露光を過多にしたつもりでも,まだ,不足気味なのである。

Toyo-view 45C, FUJINON 210mm F5.6, E100VS

写真を撮るときは,アオらにゃソンであるのはたしかだが,TTL露出計を内蔵してAEも使える35mm判一眼レフカメラは,やはり便利で万能なカメラだということを思い知ることになるのであった。


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