撮影日記


2007年04月02日(月) 天気:はげしい黄砂

地面すれすれに

今日は午後から,時間が空いていた。これで天気がよければ,サクラを撮りにでかけたいのであるが,空はたいへんかすんでいる。激しい黄砂に襲われているのだ。空を視界にとりいれた写真を撮っても,白っぽいあいまいな画面になるだけである。こんなときは,地面に目を向けてみよう。春は,公園の隅や道ばたなどに,さまざまな小さい花が見られる季節でもある。

一段,低くなった少し湿っぽい場所に,小さな花が群れているのを見つけた。草丈はきわめて低く,あるところには紫色の,あるところには白色の,同じような形の小さな花が群れているのである。このような背の低い花を撮るときの三脚としては,やはりスリック「プロミニ」が最適であろう。
 さて,紫色のその花に近づいて見ると,実になまめかしい姿をしていることがわかる。

Nikon F3, AF Micro-NIKKOR 105mm F2.8S, EB

これは,「サギゴケ」と呼ばれる花のようだ。コケのように地面をびっしりと覆い,「ゴケ」という名前がついているのであるが,コケの仲間ではない。このように紫色の花のものは「ムラサキサギゴケ」と呼んで,白色の花のものと区別することもあるとのことである。おもしろいことにこのあたりでは,白い「サギゴケ」と「ムラサキサギゴケ」が混在していない。きれいに群落が分かれている。上の写真のように,白と紫が隣接しているところは,あまり多くないのである。地面をびっしりと覆ってしまうことから,自分の群落以外の植物をその場所から締め出してしまうのだろうか。
 なお,「サギ」というのは,鳥のサギ(鷺)に花の姿が似ていることに由来するらしいのだが,「サギソウ」ほどにはサギ(鷺)に似ているとは思えない。

Nikon F3, AF Micro-NIKKOR 105mm F2.8S, EB
Nikon F3, AF Micro-NIKKOR 105mm F2.8S, EB

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