撮影日記


2007年03月12日(月) 天気:晴

コンポノンでホトケノザを撮る

シュナイダー社のコンポノンとは,引き伸ばしレンズの名称である。以前,古いタイプのComponon 135mm F5.6(中央部にカビあり(^^;)をいただいたのだが,たちまちこれを活用する引き伸ばし機が手元に(使える状態で)存在しない。かといって,そのまま眠らせておくのも,おもしろくないので,強引に撮影用レンズとして使ってみることにした。

Componon 135mm F5.6

このレンズは,引き伸ばし機で使うものである。したがって,絞りリングはあるが,ヘリコイドはない。と,なると,蛇腹につけて使うのが手っ取り早い。また,シャッターが内蔵されているわけではないので,組立暗箱などで使うわけにはいかず,フォーカルプレンシャッターを内蔵したカメラにつけて使うことになる。
 具体的に,どのようにして,どのカメラと組み合わせて使うべきか思案しているとき,使っていない(まじめに使うつもりもない)ベローズが手元にあることに気がついた。このベローズは,エキザクタ用のものである。ちょっとあわせてみると,エキザクタマウントにコンポノンがすっぽりと入る。ここは,パーマセルテープで固定するだけで,たちまち使い物になりそうである。これをこのままエキザクタと組み合わせて撮ることができるわけだが,ベローズによりかなり近接撮影も期待できそうな状態である。だとすると,TTL露出計が内蔵されたカメラで使ってみたい。そこで強引に,ベローズの反対側にニコンFマウントをパーマセルテープで固定してみたのである。
 パーマセルテープで固定しただけだが,思ったよりもしっかりとひっついてくれている。

パーマセルテープで貼っただけだが,案外,しっかりとしている。

完成?したレンズをもって,昨日,さっそくでかけてみた。ベローズつきレンズだから,なんといっても小さなものを接写してみたい。この時期,公園等には,ホトケノザがたくさん咲いている。
 しかし,めいっぱいベローズを伸ばしても,あまり高い撮影倍率は得られないのであった。
 ただ,実際に撮ってみたところ,F5.6という小口径比のせいか,そこそこに被写界深度が得られながらも,ボケがわずらわしくない,好印象の画像が得られたのである。高倍率の撮影をおこないたいなら,Componon 135mmのような長焦点レンズではなく,すなおにTessarかBiotarと組み合わせた方がいいのかもしれない。

Nikon F-301, Componon 135mm F5.6, EB

しかし,このレンズで遠景を撮ってみると,中央付近がフレアがかかったようになる。レンズの中央部にあるカビの影響だろうか。あるいは,遠距離のものを撮るのに向いたレンズではないということだろうか。

Nikon F-301, Componon 135mm F5.6, EB

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