撮影日記


2005年11月23日(水) 天気:曇のち晴

紅葉は近い所でさがすもの

広島の魅力って,なんだろう?私としての答は,「なんでもコンパクトにまとまっている」ことだ。広島市の中心部には,そこそこ一通りのお店などはそろっている。そして,それらのお店は,あまり広くない範囲に分布している。少し足を伸ばせば,海だって,山だって,すぐに行くことができる。これらの街や自然,観光地などには,日本を代表する超一流のものは多くないかもしれない。しかし,どれもよくみれば,魅力的なものではないだろうか。そして,それらのそこそこ魅力的なものは,どれもあまり広くない範囲にコンパクトにまとまっているように見えるのである。
 たとえば,三段峡には,(いちおう人口が100万人を越える市の)中心部から,バスで1時間少々で到着できる。三段峡は,歩きやすい遊歩道が整備されているので,自宅の近所を散歩する程度の軽装でも楽しむことができるだろう。シャレオ(地下街)で買い物をしたそのままの服装や荷物で訪れることだって,十分に可能である。ただし,そのような訪れ方は,けっして,おすすめはしない。
 最近,広島市のある職員の方からこんなことを聞いた。その方は,広島の特徴を「冬場の四畳半(コタツを中心になんでも手の届く範囲にある)」という言葉で喩えて説明するという。きっと,同じようなことを感じている人は,少なくないのであろう。

そんな広島の特徴の例としては,まず,三滝寺があげられる。三滝寺は,広島市西区の北部に位置する。横川から,可部線で1駅,三滝駅から坂道を10分少々のぼれば到着する。たいへんお手軽に,深山幽谷の雰囲気すら感じられるところである。そもそも,横川駅から三滝駅までは,太田川放水路の土手を歩いて20分足らずで到着できるだろう。横川駅から三滝寺まで,30分も歩けば到着することになる。気候のよい時期なら,実にお手軽な散歩コースになりうるだろう。ちなみに,紙屋町から横川駅までは,本川沿いに30分くらい歩けば到着することができる。運動不足が気になる人は,健康のために,たまにはそれくらいは歩いてみてはどうだろうか。

三滝寺の紅葉(ディジタルカメラNikon D70でお手軽に撮影)

11月も下旬になって,紅葉は山のほうから次第に低地へ移ってきた。たとえば,宮島や三原の佛通寺などが,この時期だと見ごろを迎えているだろう。三滝寺も,ちょうどこのころに,見ごろを迎える。宮島は,例年,人が多い。佛通寺は,以前にくらべて,個人的にあまり魅力を感じなくなっている。このようなこともあって,今日は,三滝寺を訪れることにした。
 先にも書いたように,三滝寺は,駅から歩いてもたかがしれている。それにも関わらず,直接,クルマで訪れようとする人が多いのか,道は混乱の様相を呈していた。三滝寺入り口付近の道は狭く,転回場所もないので,混乱しているのである。しかも,そういう場所で,路上駐車を企む連中も数知れず。まったく,迷惑な話である。太田川放水路の河川敷に駐車して歩けばよいものを,諦めの悪い連中であるとも言えるだろう。
 三滝寺の奥には,広島県内の名水の1つにも数えられる湧き水がある。三滝駅くらいから歩いて,この水をいただけば,気分も爽快になるというのに。

三滝寺の名水(平行法立体視画像)

ともあれ,こんな近いところにも紅葉の名所があることは,あらためて認識しておくべきだろう。


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