撮影日記


2005年07月28日(木) 天気:曇ときどき晴

サギソウが咲いた

久しぶりに,サギソウが花を咲かせてくれた。
 ここ数年,開花直前にナメクジ(?)による葉の食害を受けて,花を見せてくれなかったのである。今年は,少し高い台を作って,そこにサギソウを植えたプランターを置くことにより,これらの食害を軽減しようとした。これが効果的だったのか,まず1株が無事に花をつけてくれた。ここ数年,葉の食害を受けたことにより,球根が弱っているかもしれない,という懸念もあったのだが。

サギソウ

サギソウの名前の由来は,言うまでもないだろう。この画像のように,花が,白鷺がハネを広げている姿に似ていることに由来する。このような白い花が,20cmくらいの花茎の先で,風にふかれてゆらゆらしているようすは,実に可憐である。
 サギソウは,湿原に生育する,ラン科の多年草である。地下には球根があり,春にここから芽を出す。そして,夏に花茎を伸ばして,その先に,この白い花をつける。花の後は,地下茎の先にいくつかの球根をつけて,少しずつ移動しながら増えていく(その年に花をつけた球根は,終わる)。食害を受けてあまり気がついていなかったせいか,ひそかにサギソウは,球根を増やしてくれていたようだ。
 ちなみに,このサギソウは,鹿沼土の上に水苔を乗せて,そこに植えている。生育期には水を涸らさないようにし,たまに極薄のハイポネックスを与えていた。

サギソウを写真に撮るのは,難しい。自然の群生地であれば,白鷺が群れ飛ぶようすをイメージした構図も可能かもしれないが,プランターで数輪咲いた程度であれば,それも容易ではない。花茎の先でゆらゆら揺れる姿が可憐であるが,ゆらゆら揺れるために,少しでも風があると,マクロ的な撮影は困難になる。
 鉢植えのサギソウは,室内で軽くフラッシュ光を当てて,背景を暗く落として,白い花だけが浮き上がるような撮り方をするのが,無難なのかもしれない。

サギソウ

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