撮影日記


2005年07月13日(水) 天気:雨のち曇

なじんだ筆記具

以前,大学で同期だったヤツの披露宴の写真を撮ってあげたことがあった。そのとき,謝礼として1本のボールペンをもらった。

「フィッシャー スペースペン ブレット」

このボールペンは,アメリカ製。いわゆる舶来品ということか。
 「スペースペン」のシリーズは,十分な重力のはたらかない宇宙空間でも書くことができるような工夫がされているという。インクタンクに窒素ガスを満たし,インクに一定の圧力がかかるようになっているとのことで,たとえば上を向いたままでも,ずっと書き続けていられるものである。
 「スペースペン」は,そのしくみのせいか非常になめらかで書きやすい。また,「ブレット」は,その名の通り,弾丸のようななめらかなフォルムが特徴的で,コンパクトなこともあり,お気に入りだった。しかし,あるとき,常清滝の撮影中に,フタを激流に落として紛失してしまった。

そこで,「多山文具」という文具・画材屋さんに,「フタの取り寄せ」を依頼することにした。メーカー(代理店?)に問い合わせてもらったところ,このケースは修理扱いになるということで,現物を預けることになった。とりあえず,見積もりがでたら連絡をくれることになっていた。

しかし,1ヶ月すぎても音沙汰なし。

「多山文具」に問い合わせてみたところ,お店の方にもまだ連絡がないという。
 まさか,フタの見積もりのために,本国送りになっているんじゃないだろうな?もしそうだとしたら,

これだから,舶来品は困る。

と,声を大にして言いたいものだ。たしかに,このボールペンは,いい商品だとは思うのだが。

ところで,筆記具というものは,それが高級品であれ,安物であれ,自分の手にちょうどよいものが見つかったときの喜びは,非常に大きいことだろう。私の場合,「フィッシャー スペースペン ブレット」は,そのコンパクトさと,どんな条件でも書きとめられることから,撮影などで出かける際のメモ用に使っている。
 私にはもう1本,お気に入りのボールペンがある。それは,「ゼブラ シャーボ」である。これはふだんの筆記用に使っているものだが,よくあるプラスチックのボールペンにくらべて,適度に太く,適度に重いせいか,手が疲れにくいと感じるのである。これは大学入学祝いにいただいたものだが,下の画像のように,「金ぴか」である。いただいた当初は,こっぱずかしくて使えなかったのだが,あるとき,たちまち使うボールペンがなく,しかたなくこれを使ってみたところ,非常に使い心地がよかったため,そのとき以降,愛用の1本になったものである。
 最近,この「シャーボ」のシャープペンシルの先端の部品を紛失してしまった。このときも「多山文具」に問い合わせたのだが,1週間ほどで部品を取り寄せていただき,直すことができた。一方,同時にフタの取り寄せを依頼したフィッシャーのほうは,いまだ連絡がなく,現在,手元にないのである。

ZEBRA SHARBO

使うなら,道具はやはり国産品がいい。ということかな。


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