撮影日記

2005年07月10日(日)　天気：曇ときどき大雨

まっ赤なイチョウ

今回の写真展で，私が出品したものについて，簡単に書きとめておく。

「大きなイチョウの木の下で」

点数は，半切カラープリントで１２枚，６×９判で撮影し，ディジタルレーザープリントしてもらった。

撮影したイチョウの木は，いつもの筒賀神社の大イチョウである。ここは，秋の黄葉のころになると，多くの人が写真を撮りに訪れている。しかし，それ以外の季節には，写真を撮る人はあまり見かけない。
　つまり，イチョウは，黄色くないときには，人気がないということであろう。そこで，今回は，次のような方針で写真を選定した。

黄色くないイチョウを中心にする。

しかし，きれいに見える写真を選んでいくと，どうしても黄色い写真が多くなってしまうのである（苦笑）。１２点中，黄色い葉がたくさんあって目だつ写真は５点，さほど黄色が目だたないが，いかにも黄葉の季節である，という写真が２点である。つまり，ありきたりな黄色いイチョウの写真が過半数を占める結果になってしまった。
　それ以外の写真としては，まだ葉が緑色のころに撮った，大イチョウの全景１点を選び出した。また，冬の写真を３点選んだ。
　さて，残りの１点が，今回の主役として選んだ写真である。これは，赤色のグラデーションフィルタをかけて撮った，イチョウの葉のシルエットである。黄色が大勢を占める写真の中央に配置して，一連の写真全体を引き締めることをねらった。

このときの実際の天気は，曇である。ただし，単にどんよりした曇というよりは，雲の濃淡がわりと見えるような，それでいて明るい曇空である。そのため，グラデーションフィルタによる色の部分に，適度なムラが発生し，おおむね意図どおりの絵になったと思っている。
　このとき，同じ条件で，紫色のグラデーションフィルタを使って撮ったものもある。カラーグラデーションフィルタをもっと入手して，同じ形の，色違いの写真をたくさんつくり，それらを並べるのもおもしろいかもしれない，などと考えている今日このごろ。