撮影日記


2005年04月21日(木) 天気:晴

ピンホールカメラの季節だ

以前,「日本カメラ」や「Photo Technic」などのカメラ/写真雑誌を購読していた時期もあったが,これらの雑誌を買わなくなって,すでに久しい。立ち読みすら,あまりしなくなってしまった。買うこと,読むことが,億劫になってきたようだ。そんな苦労をしてまでも,そこからなんらかの情報を得ようとする必要を感じなくなったのかもしれない。
 昨年1月に,「ピンホールカメラ」を入手した。それは,学研「大人の科学マガジン」の「ふろく」である(2004年1月11日の日記を参照)。このピンホールカメラはプラスチック製で,三脚のネジ穴もあり,パトローネ入り35mmフィルムが使える,たいへん実用的なものである。
 しかし,まもなくこれは使わなくなった。なんといっても,面倒なのである。なにが面倒かといえば,露光時間が長いことである。そして,パトローネ入り35mmフィルムが使えるということは,1本のフィルムで24ないし36コマ撮影できるということである。つまり,1本撮り終わるのに,とても時間がかかるということが,面倒に感じられるわけである。

最近,Lomographyのカメラが気になって,その売り場を何度か覗いていた。その売り場には,「ホルガ」という粗悪な中判カメラも売られている(しかし,その粗悪さが生み出す粗悪な画像が,「味がある」として一部でウケているのだから,おもしろい)。ホルガは120フィルムを使うカメラであるが,これにポラロイドフィルムバックをセットにしたものも,人気があるようだ。さらに,ポラロイド製の「ピンホールカメラ」のキットもある。そうだ,ポラロイドフィルムを使えば,結果がすぐに見られるというメリットがある。せめて,120フィルムであれば,1本のフィルムでの撮影枚数も少なく,扱いやすいはずだ!
 しかし,ポラロイド製「ピンホールカメラ」キットは,衝動買いするには少々高価である。しかし,その存在は,厚紙を使って,簡単にカメラをつくることができるという可能性を示してくれていた。
 そんなとき,「PHaT PHOTO」という,これまでほとんど存在を意識していなかった雑誌のふろくに,ピンホールカメラのキットがつくということを知った。これは買うしかないと判断し,中身を確認せずに買ってきたのである。ふろくの「ピンホールカメラ」キットは,厚紙で組み立てるものである。これは期待通りであった。しかし,使うフィルムは,パトローネ入りの35mmフィルムである。これは期待はずれであった。ということで,まだ,組み立てていない(笑)。

ちょうど,バラバラになった二眼レフカメラがあったことを思い出した。これはシャッター部分のパーツがばらばらになっており,おそらく一部のバネやギアも失われているようなので,復活は無理だと判断した。また,前玉回転式の「Welmyflex」という廉価版カメラなので,復活させる必要もないと考えた。この,撮影レンズのかわりに,ピンホールをつけて,ピンホールカメラにしてしまおうと考えたのである。
 一般に,ピンホールカメラの画質をよくするには,できるだけ薄い素材に,正確に円形の,できるだけ小さいピンホールをあければよいとされている。学研のふろくのピンホールカメラは,そういう意味でよくできたカメラであった。しかし,それでは,おもしろくないのである。きれいに写りすぎて,おもしろくないのである。そこで,やや厚めの素材にピンホールを開けて,それを組みこむことにした。
 名づけて「ピンホールフレックス」である。

日差しが強くなるこれからは,ピンホール写真の季節である。かも。


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