撮影日記


2004年05月27日(木) 天気:くもり

リコーオートハーフ

同時プリント

いわゆる「0円プリント」というサービスを利用したことはあるだろうか?「同時プリント0円」という看板があげられているサービスである。これは,「同時プリント,プリント代0円」というものである。「同時プリント」とは,ネガフィルムの現像を依頼するときに,各コマ1枚ずつのプリントもしてもらうことを指す。フィルムの現像と同時にプリントも依頼するということで,「同時プリント」という。
 「同時プリント」は,サービス価格になっている場合が多い。同時プリントの価格は,フィルムの「現像料」と枚数分のプリント代の合計となる。このとき,「現像料」で利益を確保できるようにしておけば,焼き増しの場合にくらべてプリント代を低価格に設定することができる。プリントを注文する側としても,最初のプリントは試し焼きのような意味合いがあるわけだから,ある程度,品質は犠牲にしてでも価格が安い方がありがたいケースもあるだろう。同時プリントのときのプリント代を「0円」に設定したものが,ここで話題にしたい「0円プリント」のサービスである。
 ここしばらく私は,「ウォンツ」というドラッグストアの「0円プリント」のサービスを利用している。ここは,現像料が498円(税別)であり,この近辺ではもっとも安価なサービスの1つである。また,コダック系の現像所(コダック・ダイヤミック)で処理されているようで,その仕上がりも,同時プリントとしては十分で,悪いものではないと感じている。

なんでも0円というわけではない

「0円プリント」といっても,なんでも0円で処理してくれるわけではない。35mm判およびAPSのネガカラーのみが,この498円で処理してもらうことができる。なお,12枚撮りであっても,36枚撮りであっても,同じ価格でLサイズのプリントが納品される。であれば,36枚撮りを使わなければソンである。
 ただし,いわゆる「パノラマサイズ」は別料金となる。パノラマサイズが混じっていると,けっこう高いものについてしまうので,注意が必要だ。パノラマサイズはLサイズよりも大きいから,しかたのないところだろう。ところで,ネガをハーフサイズで撮影した場合,これも1コマずつLサイズにプリントしてくれるが,やはり498円である。つまり,36枚撮りフィルムをハーフサイズで撮影すると,70枚以上のプリントが498円で納品されるのである。仮に,72枚のプリントが納品されるとしよう。安売り品を探せば,36枚撮りネガフィルムは1本200円くらいで見つかるだろう。すると,プリント1枚あたりのコストは10円を下回る。ディジタルカメラよりも,はるかに安いのではないだろうか?(笑)。
 ちなみに今日は,ハーフサイズで撮影したフィルムの現像がしあがってきた。およそ80枚のプリントが納品されてきたのである。

リコーオートハーフS

リコーオートハーフSを入手したのは,ごく最近のことである。このカメラは,初代リコーオートハーフを,より使いやすく改良したものである。おもな改良点としては,シャッターレリーズボタンの位置,裏ぶた開閉方法がある。どちらも,ごく一般的なカメラと同様のものに改良されている。
 このシリーズのカメラは,セレン光電池による自動露出と,ぜんまいによる自動巻上げという,2つの自動機構を搭載していることが,最大の特徴である。さらにピントは固定焦点となっており,調整不要となっている。つまり,シャッターレリーズボタンを押すだけの,全自動カメラになっている。露出も巻き上げも自動のカメラは,現在ではまったく珍しいものではない。しかし,それらのカメラには,電源が必須のものとなっている,リコーオートハーフは,自動化されたカメラでありながら,電源を必要としないところに価値があるのだ。
 惜しむらくは,ピントが固定焦点であることだ。これによって「簡単に使える」という大きな利点を得ているが,ピント位置は2.5mというやや近めに設定されており,遠景にはピントが十分にこないのである。撮影レンズは広角系のため,人物の記念撮影などにはちょうどよい設定となっているのだが,遠景に対してはピントがどうしてもあまく,風景写真のようなものを撮るには向かないカメラである。


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