撮影日記


2003年10月10日(金) 天気:はれ

付加機能は負荷機能か不可機能か?

0円プリントのお店

「同時プリントは現像料のみでプリントは0円」という,いわゆる「0円プリント」のサービスを利用している人も少なくないだろう(ちなみに,そういうサービスでも,焼き増しは全然安くないケースが多い)。私も,ネガカラーで撮影した,日常の記念写真的なものなどを中心に,よく利用している。以前は,通勤の通り道に受付店があった,「プリんト太郎」をよく利用していた。これは,インデックスプリントもついているので便利だったが,いくら0円サービスの同時プリントとはいえ,そのプリントの品質はとんでもないものであることが多かった。
 その後,ウォンツというドラッグストアが取り次いでいる(コダック・ダイヤミックで処理されているようである)サービスを利用するようになった。「プリんト太郎」よりも価格が安く(現在1本498円),そこそこのプリントをしてくれるので,価格を考えれば十分に安いと判断したものである。なお,現在,「プリんト太郎」は,ウォンツでの価格と同じ価格でインデックスプリント付きサービスをおこなっているようであるが,私は今でもウォンツのサービスを利用している。
 ちなみに,0円プリントのサービスを利用して,ハーフサイズカメラで撮影したフィルムの同時プリントを依頼しても,通常の現像料のみでやってくれる(少なくとも,これまで利用した範囲ではそうだった)。たとえばオリンパスペンで36枚撮りフィルムを目いっぱい撮影すると,70枚以上のプリントが納品されるというものである。もっとも,それだけのコマを撮影することは,かなり面倒である。ディジタルカメラを使うかの如く,不要と思われるものまで,次々にシャッターを切るくらいでなければ,なかなか現像に出すことができないだろう。

「ニコンミニ」は最高のコンパクトカメラ

コンパクトカメラというカテゴリーに属するカメラがある。これは,文字通り小型軽量なカメラを指すわけだが,それ以外に,安価で誰にでも簡単に扱えるようなカメラである,という要素をも含んでいる。「誰にでも簡単に扱えるカメラ」という事実は重要なものであり,世間では,「ばかでもちょん(取るに足りないつまらないもの)でも写すことのできるカメラ」,あるいは「ばかでも,ちょんと押せば写るカメラ」などの意味から「バカチョンカメラ」とも呼ばれていた。ただしこの呼び方は,さまざまな不快感を与える言葉であり,業界では「コンパクトカメラ」と呼ぶことを推し進めてきたものである。(私は,「vacation camera」の意味かと思っていた…)
 上述した「コンパクトカメラ」の条件をまとめると,次のようになる。

  • 条件1 小型軽量であること。
  • 条件2 安価であること。
  • 条件3 誰にでも簡単に写すことができること。
  • これら3つの条件を満たし,かつ,きれいな写真を期待できるカメラとして,私は,「ニコンミニ(AF600)」を最高のコンパクトカメラとして挙げておきたい。

    そんなカメラにも欠点はある

    私が最高のコンパクトカメラであると考える「ニコンミニ」にも,問題点がないわけではない。もちろん,レンズが交換できないとか,そういうコンパクトカメラに本来求めるべきではないような要素のものではない。とくに気になる問題として,3点を指摘しておく。
     1つは,シャッターレリーズボタンの反応が鈍いことである。最良の結果を得るために,AFや露出の制御,ストロボの発光など,さまざまな判断をおこなっているためであろう。ニコンミニ発売当時では,制約された価格のなかではこれが限界だったということだろうか。
     次に,操作ボタンが小さいことがある。シャッターレリーズボタンこそ,十分な大きさがあるものの,ほかのボタンはあまりにも小さいのである。
     そして,最大の問題として,「パノラマモード」に切り替わっていることが,ファインダー内に表示されない,というものがある。「パノラマモード」に切り替えると,ファインダーの横に黄色い表示が出るのだが,やはりファインダーの中になければ見落としやすいのである。また,この切り替えレバーが,知らないうちに動いてしまうことがある。「パノラマモード」で撮影したコマは,だまっていても「パノラマサイズ」で焼いてこられる。そして,そのプリント代は,たいへん高いのである。
     「パノラマモード」は,もっとも無意味かつ迷惑な付加機能である。


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