撮影日記


2003年03月31日(月) 天気:くもりのち雨

メディアの寿命

花の季節に

最近,あちこちで桜の開花が聞こえてくる。うちでも,クロッカス,ヒヤシンス,チューリップなどが咲き始めている。だからというわけでもないが,久しぶりにビデオカメラをひっぱりだしてみた。
 このビデオカメラは,キヤノンの「UC1 Hi」という,およそ10年前のモデルである。41万画素,Hi8記録で,当時,一般向けの製品としては悪いものではない。しかし,ここ数年,ほとんど稼動させていなかったツケははっきりとあらわれていた。まず,オーディオ回路がダメになっている。音声の記録・再生ができない状態である。また,3個確保していたバッテリーが,どれもダメになっている。
 とりあえず撮影を試みたが,映像の記録・再生に問題はなさそうである。もっとも,音声の記録・再生ができないこと,バッテリーが5分ほどしかもたないことは大きな問題なのだが・・・。

最近のビデオカメラは

気になったので,ビデオカメラ売り場を覗いてみた。いわゆる「ミニDV」カセットテープを使うモデルがほとんどである。さらに,「8cmDVD」に記録するカメラもある。そう,いまさら「8mm」カセットテープを使うビデオカメラは,売られていない状態である。しかし,「UC1 Hi」を購入したときにくらべ,価格はおしなべて安い。
 私がはじめて購入したビデオカメラは,日立の「マスタックスムービーVM−550」という,「VHS」カセットテープ(「VHS−C」ではない)を使うものであった。肩にのせて使うタイプのもので,非常に大きい。20万画素級で,S−VHS記録でもないため,画質的には甘いものである。しかし,映像はごく自然な感じがあり,本体が大きいこともあって,非常に使いやすいカメラであった。
 それに対して「UC1 Hi」は小型軽量で,さまざまな機能が付加されているが,マニュアル操作がやりにくくなっていた。とくに,ピントとズームの操作がやりにくい。とはいいながら,これで撮影したテープもそれなりの本数がたまっている。しかし,ビデオテープはたくさん撮っても,それをきちんと編集しなければ,見直すことはほとんどないのも事実である。

この問題をどう乗り切るか

ここでの問題を整理してみよう。ビデオを撮影してみたい,しかし,ビデオカメラが本調子ではない,ということである。解決は,簡単である。新しいビデオカメラを買えばいいのである。最近は安くなっているので,それ自体は大きな問題ではない。
 大きな問題は,過去に撮りためた8mmビデオテープをどう再生するか,である。DVDあるいはミニDVのデッキやカメラを買って,それにダビングしていくことで今後もずっとそれを見ていくことは可能になるだろう。しかし,現在,8mmテープを再生する機器がないということが大きな問題なのである。いまさら,機器の購入や修理に,高い金をかける気はない・・・・(ということで,どこかに使われなくなった完動Hi8デッキがころがっていないか,さがしていたりする・・・)
 最近,「次世代DVD」というものも話題に出てきている。このように新しいメディアが登場することで,新しい可能性が開けてくることは,よいことであろう。しかし,その陰で,旧来のメディアがどんどん使われなくなっていることを忘れてはいけない。その点,フィルムに記録する「写真」とは,なんてすばらしいメディアなんだろう!感動を新たにするのであった。


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