撮影日記


2003年01月18日(土) 天気:くもり

どうして600mlなんだ!?

モノクロ撮影は楽しい

この日記を読んでくださる方の多くは,写真撮影を日ごろから楽しんでおられることだろう。そう,写真を撮ることは楽しい。しかし,撮る瞬間だけではなく,最終的なプリントに仕上げるところには,また別の楽しさがある。自分で撮影し,処理し,プリントをつくるという過程も,一度は体験しておきたいものだ。モノクロ写真は,カラー写真にくらべて手軽な設備で処理できるので,そういう目的でモノクロ写真をはじめるのもよいきっかけになるだろう。
 モノクロ写真の自家処理をおこなうためには,さまざまな道具が必要になる。私が使用しているものについては,別の機会にまとめたい。それらには必須のものもあれば,あった方がよいというレベルのものもある。また,とりあえずフィルム現像だけでもやってみる,という考え方もある。引き伸ばし機を入手するまでは,そういう楽しみ方もアリだろう。

ペットボトルで間に合わせ

 大阪などでは,大規模な店に行くと,多種多様のフィルム,薬品,ペーパーが在庫されている。だからいろいろな種類のものを試しやすいだろう。しかし,広島で,私が普段立ち寄ることのできる範囲のお店では,フジの製品に偏った在庫になっているように感じる。絶対的に消費者の数が少ないと,どうしてもこうならざるを得ないのだろう。だから,しばらくは素直に,フジの製品の組みあわせで楽しんでいた。フィルムおよびその現像液は比較的早く消費できたので,フジ以外に,コダックやイルフォードの製品も楽しんでみた。一方,ペーパーやその現像液はまとめて買い込んだものがまだ残っていて,フジの製品のみを使い続けている。
 モノクロ写真を自分で処理するとき,薬品が必要になる。たとえば,フジのフィルム現像液なら「ミクロファイン」というものが一般的だろうか。これは,フィルム4本程度の処理能力があるとされるので,使った処理液も,しばらく保存しておきたいと思うことがある。そんな目的のために専用の貯蔵タンクが売られている。これは蛇腹式になっており,空気を追い出した状態で密封保存ができる,優れものらしい。ところが,私は安価に済ませるために,ペットボトルの利用を考えた。
 ミクロファインは「1リットル用」として売られている。ところが,ペットボトルで1リットルのものが少ないことに気がついた。小型のものは500mlだし,大型のものは1.5〜2リットルである。伊藤園の「充実野菜」が1リットルかと思ったが,よく見ると900mlだったりする。1リットルのペットボトルほしさに,わざわざ「evian」を買ったものだ(笑)。

最近のお気に入りはイルフォード

ここ数年,「カラーネガ処理ができるモノクロフィルム」がいろいろと発売されている。このようなフィルムは,あちこちにあるミニラボ店などでも処理ができ,利用者にとっては安い同時プリントのサービスも利用できるというメリットがある。また,カラーペーパーにプリントすると,セピアっぽく仕上がることから,かなりの人気がでたこともある。私はそのようなプリントを利用したことはないが,フィルム現像をラボに気軽に依頼できることのメリットは大きい。
 この種のフィルムとしては,1982年ころ(私の記憶が確かなら・・・)に発売された,「アグファパン・バリオXL」と「イルフォードXP1」が最初だったと思う。どちらも,微粒子と広い階調をセールスポイントにしていた記憶がある。現在,「アグファパン・バリオXL」の後継にあたる製品は発売されていないようだ。一方,「イルフォードXP1」は,「イルフォードXP2super」として発売が続いている。
 「イルフォードXP2super」は,「ネガ現のみ」でラボに発注すれば,安く確実にネガを得ることができるので,ちょこちょこ使っていた。それにあわせて,通常のモノクロフィルムも,最近はイルフォード製品を使うようにシフトしつつある。ネオパン系よりもヌケがよくメリハリがあるような気がするからだ。もっと使い続けるうちに,また感想は変わるかもしれないが。そのため,フィルム現像液もイルフォードの「ID−11」を使ってみているのだが,これは600ml用として調合されている。ところが,この量を保存するのにちょうどよいサイズのペットボトルがない。だから最近は,もっぱら1:1に希釈して,使い捨てにしている。もしかすると,これが正しい使い方なのかもしれない。


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