撮影日記


2002年09月14日(土) 天気:晴

続・
コンパクトな中判カメラを求めて

奥三段峡に持っていくために,コンパクトな中判カメラを探してみようと思い立ったわけだが,まず,蛇腹式スプリングカメラの「マミヤ6」を持って,実際に奥三段峡へ行ってみた。やはり,このコンパクトさは,大きな魅力であることを,改めて実感したものである。

うちの「マミヤ6」は,3枚玉のセコールTレンズを装着している。このレトロなレンズは,最新のレンズにくらべれば,解像度や発色などは劣るのかもしれないが,描写は全体に素直で,実用上は十分である。しかし,レンズの焦点距離は75mm(35mm判換算で47mm相当)で,個人的にはもう少しワイドによったもの(35mm判換算で40〜35mmくらい)を使いたいと考えていた。そして,コンパクトで扱いやすいものがいい。

そこで,候補にあがったカメラが,フジ「GS645S」である。サイズは「マミヤ6」よりもやや大きいが,60mmレンズ(35mm判換算で38mm相当)が装着され,露出計も内蔵された,蛇腹式のカメラである。レンズは,EBCフジノンで,3枚玉の古いセコールよりも良好な描写が期待できる。

「GS645S」の中古品を物色してみると,フルオートセミ判カメラの「GA645」があまり変わらない価格で流通していることに気がついた。「GA645」は,「GS645S」と同じ60mmレンズを搭載しているが,さらに改良されて,描写がずいぶんとよくなっているというウワサも耳にした。しかし,透視ファインダーのAFなので,AFの精度が非常に高いとしても,どこにどうピントを あわせてくれているのか,自分で確認する術がなく,その点がやや不安である。「GS645S」や「マミヤ6」のように,連動距離計が内蔵されたタイプであれば,自分なりに納得したピントで,シャッターを切ることができる。ほかに,「GA645」は電池がないと,ウンともスンとも言わないカメラなわけで,こういう点も,奥三段峡に持っていくという場合には,不似合いな印象を受けてしまう。しかし,それ以外の面では,AF,AE,内蔵ストロボなど,非常に便利になっていることや,レンズがかなり改良されていること,少しでも新しい製品という信頼感など,魅力的な面も多い。しかも,価格的にかなりこなれてきている。また,今後,ちょっとした旅行などで,「GA645」が大いに活躍しそうな気もする。「GA645」の購入を決めようかなとかなり前向きに考えた。

が,ケーブルレリーズが使えない,ということを聞いて,熱は一気に冷めてしまった。


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