撮影日記


2002年09月13日(金) 天気:晴

コンパクトな中判カメラを求めて

三段峡のさらに上流に,奥三段峡と呼ばれる峡谷がある。ここは,三段峡と異なって遊歩道がなく,むしろ,沢歩きなどの入門コースとして知られている。ここにも,豪快な滝や,巨岩によるダイナミックな景観が広がっているらしく,写真にまとめたいと考えている。奥三段峡の訪問は,数年前から考えていたが,そこへ至る林道の1つが,大規模林道の工事のためにずっと閉鎖されており,訪問する機会を逸していた。最近になってようやく何度か,奥三段峡と呼ばれる地域の,それぞれ下流側の入り口付近と上流側の入り口付近を訪れることができた。

まず,下流側から入ってみた。機材としては,「マミヤユニバーサルプレス」とレンズ2本(標準,広角),「ニコンFM」とレンズ2本(標準ズーム,望遠ズーム),それに三脚として,スリック「マスター」を用意した。最近は,「ザ・プロフェッショナル」という大型三脚を持ち出すことが多い。「マスター」は,それにくらべれば非常に軽量コンパクトでかつ,しっかりした三脚である(ほかに,飲食物,防寒着兼着替えなどもある)。入り口のイキイシ谷までは道があり,そこから最初のポイントと言える蜘蛛淵までは,踏み跡があるため,この荷物で容易に到達できる。

しかし,そこから先は,道らしきものがない。道がなくても,行けると思っていた。実際,卒論などの実習では,そういうところを軽装備で歩いてきたものである。しかし,三脚があまりに邪魔なのである。重いのではなく,長いのである。天気も思わしくないので,引き返すことにした。

そこで,「コンパクトでかつしっかりした三脚」はないものかと考えてみた。カタログを見るが,ローアングル用三脚とされるものに,使えそうなものはある。しかし,実際の使い勝手などはわからない。手元にあるコンパクトな三脚としては,スリック「プロミニ」と,「グッドマン・ハンディ2」がある。「グッドマン・ハンディ2」は,縮長40cmほどで,重量は1kg。レンズシャッターカメラであれば,なんとかなりそうである。とりあえず,この2つを持って実地テストをしてみようと考えた。

さらに,もっと小型のカメラであれば,これらの三脚でも十分ではないだろうか?という発想が現れた。一時,買おうかなと考えたこともある,フジの「GA645」などはどうだろう?いや,電子制御ではない,「GS645S」のほうが,奥三段峡のようなところには適当ではないだろうか?などと考え始めたのである。この2機種の物色をはじめつつ,とりあえずは「マミヤ6」と,「プロミニ」および「グッドマン・ハンディ2」の組み合わせで,小型三脚とコンパクト中判カメラの組み合わせの使い勝手を試したく,翌週,今度は奥三段峡の上流側から入ってみることにしたのだった。


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