撮影日記


2001年05月12日(土) 天気:はれ

布駅の古レール

「可部線プロジェクト」掲示板に,投稿をいただいた。可部線「布」駅には,大きな屋根があるが,この柱に,古いレールが利用されているという。その中で,1900年製の刻印が入ったものもあるとのことだ。うわさには聞いたことがあったが,具体的なことを教えていただいたのは,はじめてのことであり,深く感謝したい。
 さっそく,朝に,現地へ確認に行った。
 たしかに,「布」駅の柱は,レールの形をしている。しかし,どのレールらしきものも,表面が腐食したりした上に白っぽい塗料を塗っているのであろうか,一様に凹凸があるように見える。具体的に,どの柱の,どのあたりに刻印があるのかまではわからなかったので,1本ずつ見てみた。高い位置にあるのか,それとも低い位置にあるのか,わからない。

しかし,件のレールはすぐに見つかった。なんのことはない,件の刻印の部分に,マジックペンらしきもので,文字の縁取りをしてくれているのである。その刻印全体は,次のように読めるとのことである。

1900 CARNEGIE ET |||| 工

刻印部分を,ソフトパステルで写し取ってみた。

これは,「CARNEGIE」の部分である。前半の「CAR」の部分は,判別が困難であるが,「カーネギー社」というものの存在を知っている人ならば,解読できたのであろう。他に,「1900」と,「ET」の「E」は,言われてみれば読み取れるが,他の部分はかなり困難と思われる。これを解読した人には,多大の敬意を表したい。

この刻印部分に,マジックペンらしきもので書きこみがされているため,容易に確認することができたわけだが,その「由来」の説明がなければ,残念ながらこれはただの「落書き」にしか見えない。また,由来の説明があるとしても,このように直接書きこむことには,少なからず抵抗を感じる。
 関係者には,この部分の管理や見せ方について,適切な処置を期待したい。


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