撮影日記


2001年04月03日(火) 天気:はれ

ネコを撮るなら可部線に乗って安野へ行け

昨日,4月2日は,職場は新入社員の入社式や簡単な懇親会などがあったため,半ドンであった。そこで,午後からは,どこかでサクラでも撮ろうと考えた。帰宅して,カメラの準備をし,ふと時計を見ると,13:30くらいになっていた。ちょうど,加計行きの可部線に間に合うではないか!行き先は,「安野」に決めた。そろそろ,撮り頃になっているかもしれない・・・・。この冬,仕事で身動きが取れなかったことによる運動不足の身には,マミヤプレス一式を背負い,三脚(スリック ザ・プロフェッショナル)を担いで,うちから横川駅まで歩くことは,たいへん厳しいものだった。
 横川駅に到着した,2両編成のディーゼルカーは,かなり混んでいた。しかし,梅林駅あたりまでには,かなり空席も目立つようになり,可部から先は,1つのボックスに1人くらいしか乗っていない状態になった。現在,臨時快速を除けば,電化区間から非電化区間へ直通する唯一の列車である。通勤などでこの線を利用している方には,このようなディーゼルカーでは不便を感じるかもしれない。しかし,私のように,行楽目的で利用するときには,このようなディーゼルカーに乗るほうが,旅行気分を感じることができて,うれしい。

安野駅に着くと,レンギョウ,モモなどが満開の見事な光景が待っていた。残念だが,サクラはまだ咲き始めたばかりのようだ。時刻は15時を過ぎており,太陽はかなり西に傾いて光線が赤みを帯びているが,非常に天気がよい。
 のんびりとマミヤプレスで撮影をしていた。レンズを交換するために,しゃがみこんでバッグを開いてゴソゴソしていると,1匹のネコがやってきた。なにかエサでももらえると思ったのだろうか?追っ払うのもかわいそうなので,少しかまってあげたのだが,とにかく,この駅に現れるネコは,人によく慣れているようだ。
 ホーム上から,可部線の列車を撮ったあと,次の列車までしばらく時間があるので,花の写真を撮るために,ホームを降り,線路を渡った。そして,ふたたびカメラをセットしていると,さっきのネコがついてくるのである。とにかく,かまってくれ〜,というようすなので,相手をしてやるしかない。

しかし,ただ相手をしてやるだけ,というのではおもしろくない。そこで,このネコにも,ちょっと働いてもらうことにした。なにをさせるか?一言で言えば,「モデル」をやってもらうのである。
 しかし,ネコが人の言うことを簡単にきくわけがない。適当な場所へ連れて行き,そこでおとなしくしていなさい,と言っても,カメラを構えるとこちらへやってきてしまう。そこで,今度は,木の上に乗せてやることにした。こうすると,高いところから降りるときに,少しためらうのか,わずかにじっとしている時間がある。その隙を利用して,シャッターを切るのである。そのかわり,写真を撮ったら,すぐに迎えに行ってあげた。これを何度か繰り返すと,ネコもけっこうじっとしていてくれるようになった。
 結果として,ネコと戯れた平和な1日であった。


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