撮影日記


2000年10月13日(金) 天気:はれ

やっぱりPLフィルターかな

撮影用の小物として,ポピュラーな存在に,フィルターというものがある。レンズの保護などを目的に,紫外線カットのフィルターを常用している人は多い。また,色補正やその他の特殊効果フィルターを活用している人も少なくないだろう。
 屋外で風景を撮影する人にとっては,PL(偏光)フィルターはもっともポピュラーなフィルターの1つである。それは,不要な反射を押さえるとともに,色のコントラストをコントロールすることができるという特徴のためである。
 一般に,何事も「過ぎたるは及ばざるが如し」と言われる。これは,PLフィルターの効果についてもあてはまる。PLフィルターによる効果を,よくファインダー上で確認して使いたい。そうでなければ,不自然にコントラストがつきすぎたり,カラーバランスがおかしくなるような例もありうる。また,フィルムとの相性も問題としてあげることができる。透明度の高い晴天の日,順光条件でPLフィルタの効果を思いっきり効かせ,フィルムにRVPのようなものを使ったときには,とんでもない発色が期待できる(それが絶対的に悪いという意味ではないが・・・・)。

フィルターは,口径によって値段がかなりかわってくる。
 一般的な標準レンズのフィルター径は,49mmから55mmくらいのものが多いが,大口径比のズームレンズや超広角,超望遠レンズなどの特殊なレンズだと,72mm以上のフィルターが必要になってくる。
 たとえば,もっとも一般的な,プロテクトフィルターの価格をみてみよう。あるメーカーの製品の場合,52mm径のもののメーカー希望小売価格は2200円であるが,72mm径では4400円,105mm径では13000円になる。
 最近では,AFカメラの普及に伴い,円偏光のPLフィルター(C−PL)が一般的になっている。これは52mm径でも5000円で,かなり高価である。しかし,円偏光ではない本物のPLフィルターは,52mmでも2200円と,かなり安い。ところが,このPLフィルターが,105mm径になると,一気に46000円という高価な価格になる。レンズを1本買うことができるような値段である。

私が撮影の主力にしている,マミヤユニバーサルプレスの望遠レンズ Mamiya-sekor 250mm F5 は,フィルター径が105mmである。これまで,このレンズでもPLフィルターを使いたいと思った場面は多くあったが,46000円という価格のせいで,どうしても購入に踏み切ることができなかった。ところが,最近,8000円という中古品を見つけた。ついに105mm径のPLフィルターを買うことができたのである。

しばらく,仕事が忙しく,なかなか撮影に行く時間がなかった。ようやく時間を捻出できた休日,とにかくこの105mm径のPLフィルターを使いたかった。そこで,青空に向けて,思いっきり効かせてみたのが,この写真である。
 ファインダーで見たほど,いやらしい色にならなかったのは,やはりフィルムがRVPではない,ということだろう。

Mamiya Universal Press, Mamiya-sekor 250mm F5, PL filter, E100VS

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